よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


パブリックコメント「令和6年度厚生労働科学研究」 別添(令和6年度厚生労働科学研究の概要) (15 ページ)

公開元URL
出典情報 「令和6年度厚生労働科学研究」に対する御意見募集について(8/4)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

(イ)我が国主催の令和5(2023)年の G7会合を含む国際会議においては、これまで
UHC 推進、公衆衛生危機対応、高齢化、栄養、気候変動と健康に関する各種の提言や宣
言が発表された。過去の提言や宣言の実施状況を確認するとともに、数年後に我が国が
関与する保健関連の国際会議で検討すべき課題を明らかにする。
(ウ)国連機関等の公的組織や WHO 専門家委員会等でリーダーシップを発揮する日本人
が不足している。また、WHO の最高意思決定機関である WHO 総会等の国際会合では、科
学的、政治的、歴史的知見を要する議題が多数存在しているため、国際舞台で我が国の
立場を効果的に主張するためには、これら知見を有するアカデミアが、行政官とは違っ
た視点で、国際的な議論を分析する必要がある。分析結果から、国際保健政策人材の育
成・確保の方策を確立し、人材の質的・量的な拡大を図る。
(エ)国際保健のアジェンダが大きく変化していく状況で、保健に関連する国際機関へ
の関与を効果的に推進するために、我が国が積極的に関与していくべき機関、及びそれ
らに対して戦略的・効果的な資金拠出及び関与をする方法を確立する。
【期待されるアウトカム】
SDGs 達成の中間年である令和5(2023)年の状況評価を参考にして、国際社会が令和
12(2030)年までに計画的かつ効率的に SDGs を達成できるよう我が国が貢献すること
は、国際保健に関連する政府方針や戦略内の目標達成にも繋がる。また、限られた財源
の中で最大限に我が国が国際保健分野における議論を主導することは、我が国の国際保
健分野におけるプレゼンスを向上させるだけでなく、世界各国の健康危機管理能力や栄
養状態等の保健水準の向上にも寄与する。
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】2030 年までの Universal Health Coverage 達成に向けたアジア各国の進捗
状況と課題に関する研究(令和4~5年度、(ア)に該当)
【概要】UHC との関係の中で、高齢化、NCDs(Non-Communicable Diseases)、民間連携、
医療の安全と質、社会保障等のテーマについて研究を行った。
【成果の活用】分析の結果は、G7の成果物に反映された。また、各領域の研究結果やメ
ッセージをまとめた一般および各国の政策担当者向けリーフレットを作成し、各国の政
策に役立てられた。
【課題名】栄養に関する世界的な潮流及び主要国における栄養関連施策の分析と課題抽
出のための研究(令和5~6年度、(イ)に該当)
【概要】世界の栄養政策に関する実態把握と課題抽出、日本の栄養施策や課題との比較、
栄養関連国際会議におけるコミットメント表明までのプロセス分析と課題抽出、SDGs
達成に必要なステークホルダーのコミットメント確保に関する方法論の開発に向けた
情報収集を行った。
【成果の活用】日本の強みを生かした貢献策を明らかにし、世界の栄養問題の解決へ向
けて日本がなし得る具体的な貢献の提言が作成され、日本が栄養問題で世界を主導する
ために活用される予定である。
【課題名】国際会議で効果的な介入を行うための戦略的・効果的な介入手法の確立に資
する研究(令和4~6年度、(ウ)に該当)
【概要】WHO 総会における加盟国代表発言の場を想定して、我が国の立場を効果的に主
張する技術を学ぶためのワークショップを複数回開催した。
【成果の活用】得られた知見に基づいて策定された国際保健人材育成のための教材と教
育プログラムは、我が国の国際保健政策人材の育成・確保に活用される。
14