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パブリックコメント「令和6年度厚生労働科学研究」 別添(令和6年度厚生労働科学研究の概要) (98 ページ)

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出典情報 「令和6年度厚生労働科学研究」に対する御意見募集について(8/4)《厚生労働省》
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合方式(IATA)などの NAM を用いた全身毒性のリスク評価を目指しており、日本も積
極的に関与している。
(※NAM:動物試験を回避するための、化学物質の有害性、およ
びリスク評価に関する情報を提供可能なあらゆる技術、方法論、アプローチ、または
その組み合わせ。)本研究では、全身毒性の評価にかかる試験法の開発、さらにそれら
の組み合わせによる新たな毒性評価手法の開発、評価を行うことで、公定化を目指す。
【成果の活用】OECD の WNT において、日本で開発された種々の全身毒性に係る TG や
IATA などの世界各国が必要とする NAM の成果物を公定化させるとともに、他国が提
案する OECD 大型プロジェクトに関与し、その成果物に本研究の知見を反映させる。
【課題名】化学物質管理のための in silico 毒性予測の利用推進と統合的リスク評価の
基盤構築に関する研究(仮称)
【概要】毒性情報が十分でない多数の化学物質のリスク評価をどのように進めるかは喫
緊の課題である。類似物質の情報からの類推(リードアクロス)や、グループ化によ
る評価、毒性学的懸念の閾値(TTC)等の in silico 手法を用いた評価技術基盤を整備
することを目的とする。また、3Rs に対応するため、in vivo 試験にかわる NAM を活
用し、毒性発現経路(AOP)に基づいた IATA により、ヒト健康影響評価の科学的な基
盤を構築に資する検討を行う。
【成果の活用】十分な毒性情報がない化学物質の安全性評価に関して、毒性機序に基づ
くリードアクロスや NAM の利用によってエキスパート評価を支援する統合的評価系の
構築を目指す。OECD、医薬品規制調和国際会議(ICH)等への参画により国際的規制動
向に反映しつつ、化学物質管理の現場の課題について、情報収集、問題点の把握、解
決への取り組みを行い、有用な in silico 評価手法の開発・提案を行う。
【課題名】化学物質による抗甲状腺作用および次世代影響の評価手法開発に関する総合
研究
【概要】化学物質による妊娠期の甲状腺機能低下は、発達神経毒性等の次世代影響を誘
発することから、OECD TG において甲状腺機能関連指標の検索が追加された。しかし、
化学物質の抗甲状腺作用を評価するための統一的な手法はいまだ存在せず、次世代影
響の発現機序および適切に評価するためのエンドポイントも不明である。本研究で
は、既存試験を活用した抗甲状腺物質の効率的な検出および次世代影響の新規評価手
法を確立するとともに、そのメカニズム解明ならびに in vitro 評価系への応用を目
的とする。
【成果の活用】甲状腺ホルモンの異常を誘発する化学物質の新規検出系の確立ととも
に、国際機関および諸外国等における評価手法ならびに評価実績の情報収集を実施し
て、リスク評価に資する評価手法の提案を目指す。また、既存の TG における、次世代
影響評価に資する新規エンドポイントの提案および評価値設定に際した科学的根拠
の明確化が期待される。さらに、甲状腺機能への影響を評価可能な in vitro スクリ
ーニング試験法の開発等につながることを想定している。
【課題名】化学物質による体細胞ゲノム異常の検出手法およびリスク評価法開発のため
の研究(仮称)
【概要】細胞分裂が終了した細胞では DNA の突然変異は起こらないとされてきたが、近
年、化学物質等の外部環境により細胞分裂終了後の細胞に DNA 突然変異(体細胞突然
変異)や DNA メチル化などの変化(エピジェネティクス異常)がおこり、ヒト健康に
影響を及ぼすことが示唆され、化学物質の管理において重要な課題となっている。こ
れを踏まえ、体細胞突然変異や DNA メチル化異常の検出法およびその健康影響評価技
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