規制改革実施計画のフォローアップ結果について (106 ページ)
出典
公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/220527/agenda.html |
出典情報 | 規制改革推進会議(第13回 5/27)《内閣府》 |
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決定
平
成
30
年
6
月
15
日
分
No.
野
水
産
分
野
事項名
規制改革の内容
(4)漁業の成長産業化と漁業者の所得向上に向けた担い手の確保や投資の充実のための環境整備
5 養殖・沿岸 a 養殖・沿岸漁業に係る制度については、以下の考え方に基づき再構築する。
漁業の発 ・養殖・沿岸漁業は限定された水域(漁場)を活用して営む漁業であるため、資源管理を適切に行い、
展に資す 漁業をめぐるトラブルを回避する観点から、今後とも漁業権制度を維持する。
る海水面 ・その際、漁業の成長産業化にとって重要な養殖業の規模拡大や新規参入が円滑に行われるように
利用制度 する観点から、漁業権付与のプロセスを透明化するとともに、漁業権の権利内容の明確化等を図る。
の見直し ・加えて、都道府県が沿岸漁場の管理の業務を漁協等に委ねることができる制度を創設する。
b 漁業権付与の前提となる漁場計画については、都道府県は、従来と同様、原則として5年又は10年
ごとに、海区漁業調整委員会の意見を聴いて、海区ごとに漁業権(定置漁業権、区画漁業権及び共同
漁業権の3種類)の区域等を盛り込んだ「漁場計画」を策定し、公表する。また、必要に応じ、随時改定
を行う。
c 漁場計画の策定に当たって、都道府県は、当該海区の資源管理を適切に行いつつ、当該海区の海
面を最大限に活用できるように留意し、可能な場合は、養殖のための新区画の設定を積極的に推進す
る。
d 沖合等に養殖のための新たな区画を設定することが適当と考えられる場合は、国が都道府県に対
し、新たな区画を設定するよう指示等を行う。
e 都道府県は、漁場計画の策定に当たって、新規参入希望者を始め関係者の要望を幅広く聴取すると
ともに、その要望に関する検討結果を公表することとし、こうした手続を法定する。
f 漁業権の種類は、従来と同様、定置漁業権、区画漁業権、共同漁業権とする。
g 定置漁業権及び区画漁業権は、個別漁業者に対して付与する。区画漁業権については、当該区画
を利用する多数の個別漁業者が、その個別漁業者で構成する団体に付与することを要望する場合に
は、漁業者団体(漁協)に付与する。
h 共同漁業権は、一定の水面を共同で利用する多数の漁業者で構成する漁業者団体(漁協)に付与
する。
i 個別漁業者に付与する漁業権(個別漁業権)は、当該漁業者の経営展開等に必要な範囲で、都道府
県の関与の下で、抵当権の設定等を可能とする。
j 漁業者団体に付与する漁業権(団体漁業権)については、漁業者団体がそのメンバーたる個別漁業
者間の漁場利用に係る内部調整(費用の徴収等を含む。)を漁業権行使規則に基づいて行う。漁業権
行使規則はメンバー以外には及ばない。
k 団体漁業権に関係する個別漁業者が当該団体の構成員の一部である場合には、当該団体漁業権
に関係する地区の漁業者からなる地区部会を当該団体の中に常設し、当該地区部会が漁業権行使規
則を制定し運用する。
l 団体漁業権を付与された漁業者団体は、定期的に、当該団体漁業権に関係する漁業の生産力の維
持発展に向け、協業化、法人化等の方策を含めた計画を策定するものとする。
m 都道府県が漁業権を付与する際の優先順位の法定制は廃止し、これに代えて、都道府県が付与す
る際の考慮事項として以下の事項を法定する。
・既存の漁業権を受けた者(以下「漁業権者」という。)が、水域を適切かつ有効に活用している場合
は、その継続利用を優先する。
・上記以外の場合は、地域の水産業の発展に資すると総合的に判断される者に付与する。
n 漁業権者は、漁業権の活用状況、資源管理の状況、生産データ等を都道府県に報告する。都道府
県は、既存の漁業権者が水域を適切かつ有効に活用していない場合には、改善指導、勧告、さらには
漁業権の取消しを行う。
o 沿岸水域の良好な漁場の維持と漁業生産力の維持・向上のための漁場管理を都道府県の責務とし
て法定する。その上で、都道府県は、漁場管理の業務を適切な管理能力のある漁協等にルールを定
めて委ねることができる制度を創設する。
p 漁場管理の業務を委ねられた者は、そのルールの範囲内で、業務の実施方法等を定めた漁場管理
規程を策定し、都道府県の認可を受けるものとし、業務の実施状況を都道府県に報告する。業務に関
し漁協等のメンバー以外から費用を徴収する必要がある場合は、漁場管理規程には、漁場管理に要
する費用の使途、負担の積算根拠を明示することとし、毎年度その使途に関する収支状況を公表する
ものとする。
q 養殖業発展のための環境整備として、以下の措置を講ずる。
・国内外の需要を見据えて戦略的養殖品目を設定するとともに、生産から販売、輸出に至る総合戦略
を立てた上で、養殖業の振興に本格的に取り組む。
・技術開発については、魚類養殖経営のボトルネックとなる優良種苗・低コスト飼料等に関する技術開
発・供給体制の整備を強化する。
・国際競争力ある養殖を育成するため、実証試験等の支援を拡充する。
・静穏水域が少ない我が国において養殖適地を拡大するため、大規模静穏水域の確保に必要な事業
を重点的に実施する。また、養殖場として、漁港(水域及び陸域)の有効活用を積極的に進める。
・拡大する国際市場を見据え、HACCP対応型施設の整備や輸出先国に使用が認められた薬剤数の
増加など、輸出を促進するための環境を整備する。
実施時期
所管府省
これまでの実施状況
(令和4年3月31日時点)
早期の関連法 農林水産省 aからpについて
措置済み。
案提出を含
規制改革の内容に沿って、資源管理並びに漁業許可及び免許制度等の漁業生産に関する基本的制度を一体的に
め、速やかに
見直す漁業法等の一部を改正する等の法律(平成30年法律第95号)が197回国会において成立し、平成30年12月
措置
14日に公布され、公布の日から起算して2年以内に施行されることとなった。その後、改正法に係る政省令や「海面
利用制度等に関するガイドライン」等、施行に向けての法令等の整備を行い、令和2年12月1日に改正法が施行さ
れた。
今後の予定
(令和4年3月31日時点)
規制改革推進会議評価
措置
状況
評価
区分
措置済 フォロー終了
qについて
国内外の需要を見据えた戦略的養殖品目を設定し、生産から販売・輸出に至る総合戦略を内容とする養殖業成長
産業化総合戦略を令和2年7月に策定した。
また、養殖業発展に向け、低コスト・高効率飼料の開発や優良系統の作出のための技術開発、大規模沖合養殖等
の実証、養殖適地の開発、輸出促進のための環境整備等の支援等を実施した。
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指摘事項