資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加について情報提供のあった疾病(個票(第54回指定難病検討委員会において検討する疾病)) (123 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37543.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第54回 1/31)《厚生労働省》 |
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中性脂肪蓄積心筋血管症の診断基準
受給対象は、確定診断(Definite)でかつ後述の重症度分類中等症以上とする。
中性脂肪蓄積心筋血管症 (TGCV) 診断基準
必須項目:以下のいずれか一つを満たすこと
1.心筋BMIPPシンチグラフィにおける脂肪酸代謝障害(洗い出し率10%未満)
2.心筋生体組織診断(生検)における心筋細胞内脂肪蓄積
(4)
(1、2)
(3)
(5)
3.心臓CT 、MRスペクトロスコピー における心筋脂肪蓄積
大項目:以下のいずれか一つを満たすこと
1.左室駆出率 40%未満
2.びまん性冠動脈硬化
3.典型的Jordans異常
(6)
(7)
確定診断 (definite):必須項目と大項目それぞれを少なくとも1個満たす場合。
疑診 (probable):必須項目を1つでも満たす場合
脚注
(1)
BMIPP心筋シンチグラフィの撮像、洗い出し率算出は日本核医学会、日本心臓核医学会の
Recommendation paper (Nakajima K, et al. Ann Nucl Med 2023)を参照ください。
(2)
トリカプリン栄養療法、トリスデカノイン製剤において増加することが知られており
診断には摂取/投与以前のデータを採用ください。尚、疾患の重篤性からこれらの治療は継続すること。
(3)
パラフィン切片においてペリリピン2の免疫染色による脂肪蓄積面積が50%以上を陽性とする。
判定困難な場合は、TGCV研究班で解析すること可能である。
(4)
造影前の心臓CTにおいて「貫壁性の低CT値(35 Hounsfield unit未満)を心筋全体に認めるもの」を陽性とする。
(5)
心筋中性脂肪含量 4.5%以上を陽性とする
(6)
有意狭窄の有無は考慮しない。
(7)
末梢血スメア標本のメイギムザ染色により顆粒球の90%以上に大きさ1m以上の明瞭な空胞が複数個存在する。
スメア標本や写真の送付で、TGCV研究班で判断することも可能である。
(8)
心臓CT、心臓MRSの撮像プロトコールが必要な場合は、研究班に連絡してください。
(9)
原発性TGCV/特発性TGCVの分類アルゴリズムは別添をご参照ください。
(10)
診断困難例については、研究班に連絡してください。
(11)
研究班連絡先:
〒565-0874 吹田市古江台6-2-3 理化学研究所大阪キャンパス内
大阪大学
CNT(平野賢一)研究室、中性脂肪研究センター
TEL/FAX: +06-6872-8215, E-mail: tgrc@cnt-osaka.com
A 症状・臨床所見
成人発症の心不全症状、狭心症状、不整脈症状、全身倦怠感などを呈する。
B 検査所見
1. 脂肪酸代謝シンチグラフィ (BMIPP シンチ)SPECT 画像から算出した洗い出し率 10%未満。
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