資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加について情報提供のあった疾病(個票(第54回指定難病検討委員会において検討する疾病)) (97 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37543.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第54回 1/31)《厚生労働省》 |
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川崎病診断の手引き 改訂第6版
日本川崎病学会、特定非営利活動法人日本川崎病研究センター
厚生労働科学研究 難治性血管炎に関する調査研究班
初版 1970年9月、改訂1版 1972年9月、改訂2版 1974年4月、改訂3版 1978年8月
改訂4版 1984年9月、改訂5版 2002年2月、改訂 6 版 2019年5月
本症は、主として 4 歳以下の乳幼児に好発する原因不明の疾患で、その症候は以下の主要症状と参考条 項
とに分けられる。
【主要症状】
1. 発熱
2. 両側眼球結膜の充血
3. 口唇、口腔所見:口唇の紅潮、いちご舌、口腔咽頭粘膜のびまん性発赤
4. 発疹(BCG接種痕の発赤を含む)
5. 四肢末端の変化:
(急性期)手足の硬性浮腫、手掌足底または指趾先端の紅斑
(回復期)指先からの膜様落屑
6. 急性期における非化膿性頸部リンパ節腫脹
a. 6つの主要症状のうち、経過中に5症状以上を呈する場合は、川崎病と診断する。
b. 4主要症状しか認められなくても、他の疾患が否定され、経過中に断層心エコー法で冠動脈病 変
(内径の Z スコア+2.5 以上、または実測値で 5 歳未満 3.0mm 以上、5 歳以上 4.0mm 以上) を呈す
る場合は、川崎病と診断する。
c. 3主要症状しか認められなくても、他の疾患が否定され、冠動脈病変を呈する場合は、不全型 川崎
病と診断する。
d. 主要症状が3または4症状で冠動脈病変を呈さないが、他の疾患が否定され、参考条項から川 崎病
がもっとも考えられる場合は、不全型川崎病と診断する。
e. 2主要症状以下の場合には、特に十分な鑑別診断を行ったうえで、不全型川崎病の可能性を検 討
する。
【参考条項】
以下の症候および所見は、本症の臨床上、留意すべきものである。
1. 主要症状が4つ以下でも、以下の所見があるときは川崎病が疑われる。
1) 病初期のトランスアミナーゼ値の上昇
2) 乳児の尿中白血球増加
3) 回復期の血小板増多
4) BNPまたはNT pro BNPの上昇
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