資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加について情報提供のあった疾病(個票(第54回指定難病検討委員会において検討する疾病)) (60 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37543.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第54回 1/31)《厚生労働省》 |
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Definite と Probable を対象とする。
視床下部過誤腫症候群の診断基準
A.症状・臨床所見
1. 笑い発作
2. 種々の焦点起始・全般起始発作
3. 知的発達障害
4. 行動異常(攻撃性・暴力性、易刺激性、多動など)
B.検査所見
1. 血液・生化学的検査所見
視床下部過誤腫に特異的な所見はない。思春期早発症がある場合には、LH や FSH の高値を認める(診断
は思春期早発症に準ずる)。
2. 画像検査所見
頭部 MRI により、視床下部に付着する腫瘤性病変を確認する。付着側は、片側、両側いずれもありうる。信
号強度は均一であることがほとんどで、T1 強調画像でやや低信号、T2 強調画像/FLAIR 画像で等信号か
らやや高信号を呈することが多い。造影効果は認めることはなく、造影検査は基本的には不要である。極め
て稀ではあるが、内部に嚢胞や石灰化を伴うこともある。
3. 生理学的所見
脳波でてんかん性の異常を認める事がある。所見は、局在性、全般性など様々で、特異的な所見はない。
異常が認められるのは全体の半数程度であり、脳波異常がないからと言っててんかんを否定できない。
4. 病理所見
正常に近い神経細胞、グリア細胞を認めるのみである。
5. 神経心理検査
年齢、発達の具合に応じた発達検査、知能検査を行い、発達障害・知的機能障害の程度を判定する。
C.遺伝学的検査
基本的には必要としない。
D.その他
E.鑑別診断
1.その他のてんかん(前頭葉てんかん、側頭葉てんかん、頭頂葉てんかんなど)
笑い発作があり、視床下部過誤腫と思われる画像所見がはっきりしない場合は、これらの焦点性てん
かんも疑う必要がある。
2.その他の腫瘍性病変(神経膠腫、頭蓋咽頭腫など)
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