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病院等における風水害BCPガイドライン-補遺・改訂版- (5 ページ)

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出典情報 病院等における風水害BCPガイドライン-補遺・改訂版-(9/2)《日本病院会》
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〇 はじめに
令和4 年3 月に作成した「病院等における風水害BCP ガイドライン」
(以下「現行ガイドライン」
という)は、令和 2 年 10 月 20 日付日病会発第 74 号「水害対策アンケート調査に係る協力依頼(お
願い)
」により会員病院にご協力いただいた水害調査アンケート結果に基づき、風水害BCP 作成ガイ
ドラインとして、より実践的な解説を試みたものです。
しかし、現行ガイドライン作成の前後においても、気候変動等の影響により全国各地で風水害が激
甚化・頻発化しています。
このような風水害の状況を踏まえ、国の治水対策が気候変動等に応じた「流域治水」に転換され、
河川管理者、水防管理者等の行政機関のみの対策でなく、流域の事業所・住民も参画する協働対策と
して推進されることとなり、流域の事業所・住民には、流域治水の推進項目である「被害の軽減、早
期復旧・復興のための対策」として建物の浸水対策やBCP の作成が求められています。
さらに、
「流域治水」推進のための流域関連法の施行により、
「被害の軽減、早期復旧・復興のため
の対策」を推進することから、水防法等関連法が改正され、河川の洪水、下水道の氾濫等に対応した
ハザードマップの作成について大河川や都心部の下水道だけでなく、洪水等浸水危険を有する中小河
川や要避難者利用施設の存する地域の下水道まで拡大し、地域の浸水リスク情報空白域を解消するこ
と、要配慮者利用施設に係る避難確保計画・訓練に対する市町村の助言・勧告制度が創設されること
から、新たに洪水等浸水想定区域内に所在することとなり、改めて洪水等の水害危険が明確となる病
院が増加することも予想され、当該浸水想定区域所在の病院として避難確保計画の実効性を高めてい
く必要があります。
以上のことから、日本病院会 救急・災害医療対策委員会では、会員病院に対し令和6 年2 月6 日
付で、改めて会員病院所在地の風水害等危険性や病院建物・設備の浸水対策実施状況、そして風水害
BCP 及び避難確保計画の作成状況等を把握するため再アンケート調査をお願いしました。
再アンケート調査にご協力いただきました会員病院の皆様には衷心より御礼申し上げます。
日本病院会 救急・災害医療対策委員会では、会員病院の皆様から再アンケート調査の回答として
いただいた、病院所在地の洪水等浸水被害の危険性、洪水等浸水危険性に関する病院等建物の状況、
風水害BCP 未作成の理由等を精査、検討し、現行ガイドラインを流域治水等の考えを踏まえ、一層
の実効性を確保するものとするため、補遺・改訂を行いました。
本ガイドライン補遺・改訂版が会員病院皆様の風水害時病院機能維持対策の参考としていただけれ
ば幸いです。

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