よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2 令和5年度研究事業実施方針(案)の概要【AMED研究】 (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

認知症研究開発事業
事業概要(背景・目的)

本研究事業では発症前の先制治療の可能性について追求しながら、大
規模遺伝子解析や国際協働も目的とした高品質なコホートを全国に展開し、臨床研究の推進に寄与する支援体
制を強化し、根本的治療薬や効果的な症状改善法、有効な予防法の開発に繋げ、さらに認知症の人が容易に登
録できるような研究の仕組みを構築する。認知症大綱においては「共生」と「予防」を車の両輪として施策推進して
いくこととしており、予防に向けた取組の一つとして認知症の発症や進行の仕組の解明や予防法・診断法・治療
法等の研究・開発を強化する。さらに、認知症患者の脳内には複数の病態が併存することから、各種病態の層別
化と早期診断に資する研究開発を令和3年度より開始している。

令和5年度要求額
PJ(モダリティ)区分
医薬品
医療機器・ヘルスケア
再生・細胞医療・遺伝子治療
ゲノム・データ基盤
疾患基礎研究

1,342,202千円
要求額(千円)
0
0
0
1,045,895
296,307

シーズ開発・研究基盤


0
1,342,202

令和5年度概算要求のポイント
PJ4としては、令和3年度より「環境と遺伝的・生物学的要因及びその相互作用が認知症に与える影響の解明に資するコホート研究」を開始し、令和2年度後期
から「超早期」、令和3年度より「プレクリニカル期」、「軽度認知障害期」、「発症後(BPSD等ケア)」と、認知症発症の各ステージ毎に焦点を当てた研究を推進して
いる。また、令和3年度より認知症発症者を対象とするゲノム解析研究の充実のため後向きコホート研究を開始した(継続)。さらに、若年性認知症が多くを占め
病態背景の明確な遺伝性認知症から認知症の病態解明を進めるために、遺伝性認知症の特徴を踏まえた基盤研究とともにトライアルレディコホートの構築を推
進する。する(新規)。
PJ5としては、「認知症診断に資するバイオマーカー開発研究」「臨床情報および各種解析データを利活用して、ヒトおよびヒト由来生体試料を対象とする病態解
明研究」は引き続き推進する(継続)。また、ヒトおよびヒト由来生体試料を対象とする病態解明研究は重要であることから、ターゲット分子の異なるかたちでのシ
ナプス機能障害(脱落)と神経細胞死を引き起こすメカニズムを明らかにするための研究開発を推進する(新規)。

これまでの成果概要等
○「認知症前臨床期を対象とした薬剤治験に即刻対応できるコホートを構築する研究」では、アルツハイマー型認知症前認知症期を主対象とする治験対応コホー
ト構築のためウェブスタディ(オンラインでの検査)を開始しており(令和元年10月末)、令和3年12月時点で登録者数は7,060名となっている。令和2年7月より、オ
ンサイトスタディ(来院しての詳細な検査)も開始された。 ○「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究」では、久山町コホート約1,000例の解析
から海馬容量に関連する遺伝子候補を見出した(令和3年2月)。 ○「ゲノム研究アプローチによる認知症の病態解明に資する研究開発」では、日本での大規模臨
床研究において収集された質の高い臨床サンプルを活用し、バイオインフォマティクスの手法によりアルツハイマー病の新規ハブ遺伝子Rac-1を同定した(令和2
年1月)。 ○「脳内アミロイドβ蓄積を反映する血液バイオマーカーの臨床応用に向けた多施設共同研究」では血液バイオマーカーを開発し、Nature誌に発表した。
(平成30年2月)(平成30年度終了) ○「神経過興奮とタウ放出・伝播の悪循環を標的とする認知症の病態解明と治療法開発」では、Nav1.1賦活剤であるDSP-Aと
DSP-Bが、タウ病態モデルマウス脳のタウ蓄積と脳萎縮を顕著に抑制することがインビボ評価系で示された。(令和元年度終了) 。
(PJ4)研究成果の科学誌(インパクトファクター5以上)への論文掲載件数(令和2~3年度)19件
研究成果の科学誌(インパクトファクター5未満等の他の科学誌)への論文掲載状況(令和2~3年度)24件
(PJ5)研究成果の科学誌(インパクトファクター5以上)への論文掲載件数(令和2~3年度)2件
臨床研究・治験に移行した研究開発(令和2~3年度)1件
32
特許申請・登録等に至った研究開発 (令和2~3年度)1件