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令和5年度厚生労働科学研究の概要 (14 ページ)
出典
公開元URL | https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239529 |
出典情報 | 「令和5年度厚生労働科学研究」に関する御意見募集について(8/5)《厚生労働省》 |
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た。他方、NHS イングランド全体の年間排出量は 1800 万トン以上と推定され、国の総排出量
の 5.4%を占める。日本でも医療関連排出は約 5%を占め、高齢化による医療需要の増加を見込
むと 2050 年のカーボンニュートラルに向けて排出削減努力が求められる。本研究は、ヘルス
ケア需要がサプライチェーンを通じて排出する温室効果ガス排出量を算定するモデルを開発
し、医療施設での再生エネ電力利用、医薬品やプラスチック削減の他、医療施設の建物建替時
の省エネルギー性能の確保等のヘルスケアの脱炭素化オプションの削減効果を定量する。ま
た、保健医療分野での削減ポテンシャルの評価及び課題を分析し、その結果から 2050 年に向
けたヘルスケアシステムの設計と転換策、脱炭素に取り組むインセンティブを与える保健医療
制度の設計のための提言をまとめる。これらの結果を厚生労働行政への提言としてまとめ、日
本のみならず各国の保健医療分野の脱炭素化の推進につなげる。
・「高齢者介護サービスの質の向上のための国際的評価指標の開発及び実証に資する研究」
世界的に高齢化が進行しており、特に ASEAN 諸国において急速に高齢化が進んでいる。
ASEAN 諸国においてはアクティブエイジングの推進に関する取組は進んでいるが、高齢者の
増加に伴い、介護サービスへのアクセス拡大、公的介護サービスの導入や更なる整備、継続
的な提供が課題となっている。これらの課題解決のためには、介護の質の評価を行い、介護
サービスの費用対効果を明らかにする必要があるが、国際的に広く利用可能なその評価指標
は知られていない。本研究では、諸外国の介護の質の評価に関する既存の指標や好事例の分
析及び ASEAN 諸国の高齢者介護サービスの現状、ニーズ、課題について分析を行い、中・低
所得国を含め、国際的に広く利用可能な評価指標を開発する。また開発した評価指標の検証
に関して、パイロットスタディを行う。さらに、指標に基づく ASEAN 諸国等の介護サービス
の向上に向けた提言や国際会議等での発信を通じて、ASEAN 諸国等における高品質な介護サ
ービスのアクセス向上に貢献する。
5.令和5年度の研究課題(継続及び新規)に期待される研究成果の政策等への活用又は実用
化に向けた取組
・「WHO における国際文書の策定とその効果検証を通じた世界的な健康危機対応の強化に資す
る研究」は、(ア)及び(エ)に属し、わが国の保健に関する国際会議におけるより戦略的・
効果的な関与と日本の国際的なリーダーシップの強化に繋がる。また、わが国がパンデミッ
ク関連の国際的な法整備において主導的な役割を果たすことで、ワクチン及び医薬品の研究
開発や健康危機管理能力に関連した SDGs 3.b、3.c、3.d の達成に貢献する。
・「保健関連の国際機関におけるキャリア形成や幹部人材育成に資する研究」は、(ウ)及び
(エ)に属し、将来の国際機関幹部候補となり得る人材の育成を通じて、わが国がグローバ
ルヘルスの枠組強化や、UHC を軸とした持続可能な保健システムの構築の議論、感染症や気
候変動を含む地球規模の公衆衛生危機の議論で、国際的に主導的な役割を果たすことに繋が
る。さらに、このような取組は 2015 年に厚生労働省が発表した、日本が世界の保健医療を
牽引していくという「保健医療 2035」のビジョンに合致したものである。
・「カーボンニュートラル社会におけるヘルスケアシステムの設計と転換策を提案する研究」
は、(ア)に属し、わが国の 2050 年カーボンニュートラル達成に向けた脱炭素化施策の一端
となる。気候変動と健康は、2022 年のドイツ G7や 2022 年タイ APEC 会議でのテーマや優先
課題に挙げられており、今後も国際保健関連の国際会議でアジェンダとして取り上げられる
ことが予想される。本研究で明らかとなった保健医療分野での温室効果ガス排出量の削減ポ
テンシャル評価や削減を実現するための脱炭素に取り組むインセンティブを与える保健医療
枠組に関する提言や対策を国際社会に発信することによって、わが国が保健に関する国際会
議により戦略的・効果的に関与することができ、日本の国際的なリーダーシップの強化に繋
げる。また保健医療分野での取組を進めるための制度構築を行うと共に、他国に好事例を示
すことで、わが国及び他国の SDG 13.2 の達成に貢献する。
・「高齢者介護サービスの質の向上のための国際的評価指標の開発及び実証に資する研究」
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の 5.4%を占める。日本でも医療関連排出は約 5%を占め、高齢化による医療需要の増加を見込
むと 2050 年のカーボンニュートラルに向けて排出削減努力が求められる。本研究は、ヘルス
ケア需要がサプライチェーンを通じて排出する温室効果ガス排出量を算定するモデルを開発
し、医療施設での再生エネ電力利用、医薬品やプラスチック削減の他、医療施設の建物建替時
の省エネルギー性能の確保等のヘルスケアの脱炭素化オプションの削減効果を定量する。ま
た、保健医療分野での削減ポテンシャルの評価及び課題を分析し、その結果から 2050 年に向
けたヘルスケアシステムの設計と転換策、脱炭素に取り組むインセンティブを与える保健医療
制度の設計のための提言をまとめる。これらの結果を厚生労働行政への提言としてまとめ、日
本のみならず各国の保健医療分野の脱炭素化の推進につなげる。
・「高齢者介護サービスの質の向上のための国際的評価指標の開発及び実証に資する研究」
世界的に高齢化が進行しており、特に ASEAN 諸国において急速に高齢化が進んでいる。
ASEAN 諸国においてはアクティブエイジングの推進に関する取組は進んでいるが、高齢者の
増加に伴い、介護サービスへのアクセス拡大、公的介護サービスの導入や更なる整備、継続
的な提供が課題となっている。これらの課題解決のためには、介護の質の評価を行い、介護
サービスの費用対効果を明らかにする必要があるが、国際的に広く利用可能なその評価指標
は知られていない。本研究では、諸外国の介護の質の評価に関する既存の指標や好事例の分
析及び ASEAN 諸国の高齢者介護サービスの現状、ニーズ、課題について分析を行い、中・低
所得国を含め、国際的に広く利用可能な評価指標を開発する。また開発した評価指標の検証
に関して、パイロットスタディを行う。さらに、指標に基づく ASEAN 諸国等の介護サービス
の向上に向けた提言や国際会議等での発信を通じて、ASEAN 諸国等における高品質な介護サ
ービスのアクセス向上に貢献する。
5.令和5年度の研究課題(継続及び新規)に期待される研究成果の政策等への活用又は実用
化に向けた取組
・「WHO における国際文書の策定とその効果検証を通じた世界的な健康危機対応の強化に資す
る研究」は、(ア)及び(エ)に属し、わが国の保健に関する国際会議におけるより戦略的・
効果的な関与と日本の国際的なリーダーシップの強化に繋がる。また、わが国がパンデミッ
ク関連の国際的な法整備において主導的な役割を果たすことで、ワクチン及び医薬品の研究
開発や健康危機管理能力に関連した SDGs 3.b、3.c、3.d の達成に貢献する。
・「保健関連の国際機関におけるキャリア形成や幹部人材育成に資する研究」は、(ウ)及び
(エ)に属し、将来の国際機関幹部候補となり得る人材の育成を通じて、わが国がグローバ
ルヘルスの枠組強化や、UHC を軸とした持続可能な保健システムの構築の議論、感染症や気
候変動を含む地球規模の公衆衛生危機の議論で、国際的に主導的な役割を果たすことに繋が
る。さらに、このような取組は 2015 年に厚生労働省が発表した、日本が世界の保健医療を
牽引していくという「保健医療 2035」のビジョンに合致したものである。
・「カーボンニュートラル社会におけるヘルスケアシステムの設計と転換策を提案する研究」
は、(ア)に属し、わが国の 2050 年カーボンニュートラル達成に向けた脱炭素化施策の一端
となる。気候変動と健康は、2022 年のドイツ G7や 2022 年タイ APEC 会議でのテーマや優先
課題に挙げられており、今後も国際保健関連の国際会議でアジェンダとして取り上げられる
ことが予想される。本研究で明らかとなった保健医療分野での温室効果ガス排出量の削減ポ
テンシャル評価や削減を実現するための脱炭素に取り組むインセンティブを与える保健医療
枠組に関する提言や対策を国際社会に発信することによって、わが国が保健に関する国際会
議により戦略的・効果的に関与することができ、日本の国際的なリーダーシップの強化に繋
げる。また保健医療分野での取組を進めるための制度構築を行うと共に、他国に好事例を示
すことで、わが国及び他国の SDG 13.2 の達成に貢献する。
・「高齢者介護サービスの質の向上のための国際的評価指標の開発及び実証に資する研究」
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