よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和5年度厚生労働科学研究の概要 (47 ページ)

公開元URL https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239529
出典情報 「令和5年度厚生労働科学研究」に関する御意見募集について(8/5)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

17.認知症政策研究事業
1.研究事業の目的・目標
【背景】
我が国における認知症者の数は平成 24 年で約 462 万人、65 歳以上高齢者の約7人に1人と
推計されている。また、この数は高齢化の進展に伴いさらに増加が見込まれており、令和7年
には認知症の人は約 700 万人前後になり、65 歳以上高齢者に対する割合は、約5人に1人に
上昇する見込みとされている。このため、令和元年6月に策定された認知症施策推進大綱で
は、共生と予防を二本柱として、認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常
生活を過ごせる社会を目指すための施策を推進することとされている。
本研究事業は、認知症者の意思を尊重し、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく
暮らし続ける社会の実現に寄与すること、一次予防(発症リスク低減、発症遅延)、二次予防
(早期発見、早期対応)、三次予防(重症化防止)の観点から予防の取組に資するエビデンス
の構築を行うこと、コロナ禍という状況下においても早期診断等をはじめとした医療・介護等
に確実につなげること、さらに経済的負担も含めた社会課題への対応力を向上させることな
ど、共生と予防を両輪とした施策の実現に向けた、政策課題への具体的対応を目的としてい
る。
【事業目標】
・認知症者の意思を尊重し、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続ける
社会の実現に寄与する。
・一次予防(発症リスク低減、発症遅延)、二次予防(早期発見、早期対応)、三次予防(重症
化防止)の観点から予防の取組に資するエビデンスの構築を行う。
・経済的負担も含めた社会への負担を軽減し、医療・介護サービス等の地域包括ケアシステム
を包括した社会全体の取組のモデルを構築する。
【研究のスコープ】
・認知症者や介護者の課題を抽出、整理するための実態調査
・適時・適切な医療・介護等の提供につながる手法の開発・検証、ガイドライン作成のための
調査研究
【期待されるアウトプット】
認知症大綱において示された政策の運用・推進に資する成果を創出する。具体的には以下の
成果が期待される。
・施策の計画・立案、推進・評価にあたって必要となる認知症者や介護者の実態に関する基礎
資料の作成
・認知症疾患における介護者との関係性や社会・環境要因との関連の解明
・認知症予防に向けて、地域や職域などにおける資源の活用法や地域づくりをすすめる方策等
の検討
・認知症に関連した行動心理症状を含めた諸問題を解決するための方策等の検討
【期待されるアウトカム】
認知症大綱の目標である認知症予防や、認知症者の意思を尊重し、できる限り住み慣れた地
域のよい環境で自分らしく暮らし続ける社会の実現に寄与する。つまり、独居する認知症者を
含む全ての人が、安心・安全に地域で生活し、適切な医療およびケアを受けることに寄与する。
2.これまでの研究成果の概要
○「認知症に関する血液・髄液バイオマーカーの適正使用のための研究」 (令和元~2年度)
では、血液・髄液バイオマーカーが数多く開発される中、その適正な使用に関して検討を行い、
これに関する手引きを作成した。
46