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令和5年度厚生労働科学研究の概要 (63 ページ)

公開元URL https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239529
出典情報 「令和5年度厚生労働科学研究」に関する御意見募集について(8/5)《厚生労働省》
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では、Nudge 理論を応用し、簡易化した肝炎ウイルス検査受検勧奨用リーフレットを協会けん
ぽの全支部で展開し、その効果を評価するとともに、陽性者の受診状況をより正確に把握する
ため、レセプトを用いた受診行動の確認法を開発した。

「地域に応じた肝炎ウイルス診療連携体制構築の立案に資する研究」
(令和2年度終了)では、
かかりつけ医と肝疾患専門医療機関の診療連携に関するアンケート調査を実施し、診療連携の
障壁となりうる要因を明らかにした上で、その対策についてかかりつけ医及び肝疾患専門医療
機関と共有を行った。
・「ソーシャルメディア等を活用した肝炎ウイルス感染者の偏見差別の解消を目指した研究」
(継続中)では、ウイルス性肝炎に関する基本的知識についての自己学習プログラムや偏見差
別を防止するための事例集・解説集等が掲載されているホームページを作成した。

「肝炎ウイルスの新たな感染防止・残された課題・今後の対策」
(令和2年度終了)では、一
般生活者・保育施設勤務者等を対象とした肝炎ウイルスの感染防止について学習する elearning 資材を構築した。HBV ワクチン接種状況と HBV 感染マーカーについて把握するため
のデータベースを作成した。レセプトデータを用いて、急性肝炎の発生状況をより正確に把握
するための研究デザインを新たに設定し、B型急性肝炎の発生状況等の分析方法の確立につな
がる方法を明らかにした。
・「非ウイルス性を含めた肝疾患トータルケアに資する人材育成等に関する研究」では
肝炎医療コーディネーターの適切な配置状況や活動状況の実態について調査し、その活動の向
上のため、自治体、拠点病院、患者会等ネットワークによるモデルケースを構築し、今後全国
へ展開してゆくことを報告した。
3.令和5年度に継続課題として優先的に推進するもの
・「全国規模の肝炎ウイルス感染状況の把握及びウイルス性肝炎 elimination に向けた方策の
確立に資する疫学研究」
国内の医薬品販売実績のデータベースを元に、地域毎の肝臓専門医数、専門医療機関数、キ
ャリア率、患者数等との関連を明らかにし、医療経済的評価も行う。また、地域別に NDB デー
タの解析を行い、自治体毎に異なる肝がん死亡率、キャリア率、肝炎ウイルス検査受検率、治
療の現状を元に課題を抽出することで、肝炎排除に向けた肝炎・肝がんの行政施策の目標設定
や将来の治療成績の向上を反映させた推計に利用可能であると考えられるため、増額が必要で
ある
・「ネットワーク社会における地域の特性に応じた肝疾患診療連携体制構築に資する研究」
各都道府県における肝炎診療への ICT の利用を推進し、効果を検証する。地域の特性を活か
した肝炎患者の診療情報共有を促進する方法論やモデルケースを示す好事例集を作成し、これ
らを元に今後全国へ展開する事が肝要であり、この展開への検証を行う研究への増額が必要と
なる。
・「オーダーメードの肝炎ウイルス感染防止・重症化予防ストラテジーの確立に資する研究」
医療従事者、事務職員、肝炎患者、高齢者施設職員等の高リスク集団に対する e-learning
の実施を継続し、その効果検証を行う。また、届け出をされた急性肝炎症例の収集・解析を継
続し、経年的動向を示す。e-learning により、高リスク集団への知識普及は一定の成果を認め
ており、これらを基本指針のとおり、国民全体に向けてさらに発展、活用していくための研究
として増額が要求される。
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