よむ、つかう、まなぶ。
令和5年度厚生労働科学研究の概要 (40 ページ)
出典
公開元URL | https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239529 |
出典情報 | 「令和5年度厚生労働科学研究」に関する御意見募集について(8/5)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
「小児からの臓器提供にかかる基盤整備と普及・教育システムの開発に関する研究」
(令和3
~5年度)
他の先進国に比して小児の提供件数は非常に少なく、提供を経験した施設数の著明な増加も
認められない。小児臓器提供の問題点・課題の解決に向けて、ガイドライン改訂や指針作成、
及び児童に対する臓器移植教育に係わるデータバンク作成に優先的に取り組む必要がある。
【造血幹細胞移植分野】
「良質な臍帯血の効率的な採取と調整保存ならびに移植に用いる臍帯血の選択と安全性に関
わる運用に関する研究」(令和3~5年度:継続)
近年、臍帯血移植の実施件数が骨髄・末梢血幹細胞移植の実施件数を上回る一方で、臍帯血
の新規公開本数は伸び悩んでおり、出生数が減少する中でも臍帯血を一定数確保していくこと
が課題である。そのため、臍帯血提供の促進、より良質な臍帯血の採取・調製保存体制の構築
について優先的に検討する必要がある。また、臍帯血選択基準の見直しや合併症事例の共有に
より、移植成績が向上することが期待できる。
4.令和5年度に新規研究課題として優先的に推進するもの
【臓器・組織移植分野】
「臓器・組織移植医療における負担軽減、環境改善に資する研究」
臓器・組織移植医療は臓器提供者が入院している提供施設及び各臓器の移植希望者が治療を
受ける移植実施施設の医療関係者、コーディネーター等多くの関係者が関与しており、そのプ
ロセスの中には、一部の関係者の無償の努力によって補われている部分もあり、持続可能な体
制が構築されているとは言えない。将来的に臓器提供数が増加した際にも普遍的、持続可能な
臓器・組織移植医療となるために、現状のプロセスにおける負担軽減や環境改善を進めた体制
の構築を目指す。
「脳死下・心停止後臓器提供に関わる医療の評価に関する研究」
臓器移植法が施行されて 25 年、これまでの研究事業等の取り組みの結果、脳死下臓器提供
数は増加傾向にある。しかし施設間・地域間の臓器提供数の差が顕在化しており、特に腎移植
において地域間格差が顕著に生じている。臓器提供に関わる医療を客観的に評価する手法を確
立し、臓器提供を行うに当たっての障壁や、施設間・地域間格差の要因を解析し、今後の施設・
地域医療構想に関する施策に活用する。
【造血幹細胞移植分野】
「末梢血幹細胞移植の普及と治療成績向上のための研究」
末梢血幹細胞移植は、骨髄移植と比較して、ドナー自身の感じる身体的負担が少なく、コー
ディネート期間が短いにもかかわらず、臍帯血移植を除いた非血縁者間移植に占める割合が
20%程度と普及していない。その背景として、入院で採取前の G-CSF 製剤を投与している医療
機関が多くドナーの入院期間が長くなることや、移植医が、患者の QOL を低下させる慢性移植
片対宿主病などの合併症を懸念して、骨髄移植を選択することが多いこと等が挙げられる。新
規薬剤の承認・適応拡大等を見据え、利点の多い末梢血幹細胞移植を適切な体制で普及させる
とともに、移植源の選択や合併症の予防・治療等の移植医療に関する科学的知見を共有し、治
療成績の更なる向上を目指す。
5.令和5年度の研究課題(継続及び新規)に期待される研究成果の政策等への活用又は実用
化に向けた取組
【臓器・組織移植分野】
◯継続課題により、科学的根拠に基づいた新たな普及啓発を展開することで、意思表示率の上
昇や臓器提供件数の増加につながる。またより効率的な新たな普及啓発を事業として展開す
ることが可能となる。
◯新規課題により、臓器・組織移植医療の現状解析と負担軽減、業務・環境改善が行われるこ
とで、現在臓器・組織移植に関わる現場の医療関係者等の無償の業務等が、適切なタスクシ
39
(令和3
~5年度)
他の先進国に比して小児の提供件数は非常に少なく、提供を経験した施設数の著明な増加も
認められない。小児臓器提供の問題点・課題の解決に向けて、ガイドライン改訂や指針作成、
及び児童に対する臓器移植教育に係わるデータバンク作成に優先的に取り組む必要がある。
【造血幹細胞移植分野】
「良質な臍帯血の効率的な採取と調整保存ならびに移植に用いる臍帯血の選択と安全性に関
わる運用に関する研究」(令和3~5年度:継続)
近年、臍帯血移植の実施件数が骨髄・末梢血幹細胞移植の実施件数を上回る一方で、臍帯血
の新規公開本数は伸び悩んでおり、出生数が減少する中でも臍帯血を一定数確保していくこと
が課題である。そのため、臍帯血提供の促進、より良質な臍帯血の採取・調製保存体制の構築
について優先的に検討する必要がある。また、臍帯血選択基準の見直しや合併症事例の共有に
より、移植成績が向上することが期待できる。
4.令和5年度に新規研究課題として優先的に推進するもの
【臓器・組織移植分野】
「臓器・組織移植医療における負担軽減、環境改善に資する研究」
臓器・組織移植医療は臓器提供者が入院している提供施設及び各臓器の移植希望者が治療を
受ける移植実施施設の医療関係者、コーディネーター等多くの関係者が関与しており、そのプ
ロセスの中には、一部の関係者の無償の努力によって補われている部分もあり、持続可能な体
制が構築されているとは言えない。将来的に臓器提供数が増加した際にも普遍的、持続可能な
臓器・組織移植医療となるために、現状のプロセスにおける負担軽減や環境改善を進めた体制
の構築を目指す。
「脳死下・心停止後臓器提供に関わる医療の評価に関する研究」
臓器移植法が施行されて 25 年、これまでの研究事業等の取り組みの結果、脳死下臓器提供
数は増加傾向にある。しかし施設間・地域間の臓器提供数の差が顕在化しており、特に腎移植
において地域間格差が顕著に生じている。臓器提供に関わる医療を客観的に評価する手法を確
立し、臓器提供を行うに当たっての障壁や、施設間・地域間格差の要因を解析し、今後の施設・
地域医療構想に関する施策に活用する。
【造血幹細胞移植分野】
「末梢血幹細胞移植の普及と治療成績向上のための研究」
末梢血幹細胞移植は、骨髄移植と比較して、ドナー自身の感じる身体的負担が少なく、コー
ディネート期間が短いにもかかわらず、臍帯血移植を除いた非血縁者間移植に占める割合が
20%程度と普及していない。その背景として、入院で採取前の G-CSF 製剤を投与している医療
機関が多くドナーの入院期間が長くなることや、移植医が、患者の QOL を低下させる慢性移植
片対宿主病などの合併症を懸念して、骨髄移植を選択することが多いこと等が挙げられる。新
規薬剤の承認・適応拡大等を見据え、利点の多い末梢血幹細胞移植を適切な体制で普及させる
とともに、移植源の選択や合併症の予防・治療等の移植医療に関する科学的知見を共有し、治
療成績の更なる向上を目指す。
5.令和5年度の研究課題(継続及び新規)に期待される研究成果の政策等への活用又は実用
化に向けた取組
【臓器・組織移植分野】
◯継続課題により、科学的根拠に基づいた新たな普及啓発を展開することで、意思表示率の上
昇や臓器提供件数の増加につながる。またより効率的な新たな普及啓発を事業として展開す
ることが可能となる。
◯新規課題により、臓器・組織移植医療の現状解析と負担軽減、業務・環境改善が行われるこ
とで、現在臓器・組織移植に関わる現場の医療関係者等の無償の業務等が、適切なタスクシ
39