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令和5年度厚生労働科学研究の概要 (39 ページ)

公開元URL https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239529
出典情報 「令和5年度厚生労働科学研究」に関する御意見募集について(8/5)《厚生労働省》
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血幹細胞を提供する機会が確保される。また、コーディネート期間の短縮、移植源の選択や合
併症の予防・治療等の移植医療に関する科学的知見の共有により、治療成績の向上に資する。
2.これまでの研究成果の概要
【臓器・組織移植分野】
「5類型施設における効率的な臓器・組織の提供体制構築に資する研究」(令和元~3年度:
終了)
提供施設の院内スタッフのみでのドナー評価、管理を可能とすることを目的とした、ドナ
ー評価・管理マニュアル、術中管理マニュアル、家族サポート体制に関する手引きを作成し、
各関連学会からの承認を得た上で公表した。
「脳死下、心停止下の臓器・組織提供における効率的な連携体制の構築に資する研究」(令和
2~4年度:継続)
直接治療に介入しない第三者介入の有用性調査や急性期重症患者対応者の養成を行った。
また、モデル的に静岡県で臓器提供の連携構築のための協議会を立ち上げ、県全体での連携
体制構築の好事例として周知した。
「小児からの臓器提供にかかる基盤整備と普及・教育システムの開発に関する研究」(令和3
~4年度:継続)
小児の臓器提供の場で運用されている「脳死下臓器提供者から被虐待児を除外するマニュ
アル」の問題点を抽出し、現状に即した改訂を実施した。臓器移植について、若年時から自
分ごととして考えてもらう機会が増えるように、中学校の教員が臓器移植を教育の題材とし
て使用する際のツールの作成を行い、幅広く利用できるようにホームページ上で公開した。
【造血幹細胞移植分野】
「骨髄バンクドナーの環境整備とコーディネートプロセスの効率化による造血幹細胞移植の
最適な機会提供に関する研究」(令和元~3年度:終了)
40 歳未満の約1万人を対象とした行動経済学に基づくアンケート調査を実施し、造血幹
細胞の提供に至りやすいドナーの特徴を明らかにした。結果に基づいて、ドナーコーディネ
ート初期段階への介入研究を行い、提供につながる方策について検討した。また、企業及び
従業員を対象とした幹細胞提供に関する意識調査を実施し、ドナー休暇制度の導入阻害とな
っている要因等を評価した。
「適切な末梢血幹細胞採取法の確立及びその効率的な普及による非血縁者間末梢血幹細胞移
植の適切な提供体制構築と、それに伴う移植成績向上に資する研究」(令和2~4年度:終
了)
末梢血幹細胞採取の安全性向上と効率化によるドナー負担の軽減を目的として、採取にお
ける有害事象等を集約してドナー安全研修会の教材を作成し、採取担当医師を対象に安全研
修を行った。骨髄バンクが発出した緊急安全情報、医療委員会(主治医等から受けた、患者
の移植適応や幹細胞に関する相談等を審議する骨髄バンクの委員会)通知等を Web データ
ベースとして一元化し、過去の事例を検索できるシステムを構築した。また、ドナー適格性
判定基準を Web 化し、公開した。
「良質な臍帯血の効率的な採取と調整保存ならびに移植に用いる臍帯血の選択と安全性に関
わる運用に関する研究」(令和3~5年度:継続)
全臍帯血採取施設を対象に採取手技についての調査を行った。また、全臍帯血バンクを対
象に臍帯血の調製保存方法等に関する実態調査を行った。「移植に用いる臍帯血の品質の確
保のための基準に関する省令の運用に関する指針」について、臍帯血採取施設と臍帯血バン
クから意見を聴取した。臍帯血移植成績の向上を目指して、臍帯血選択基準の作成と合併症
報告システムの構築に着手した。
3.令和5年度に継続課題として優先的に推進するもの
【臓器・組織移植分野】
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