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令和5年度厚生労働科学研究の概要 (2 ページ)

公開元URL https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239529
出典情報 「令和5年度厚生労働科学研究」に関する御意見募集について(8/5)《厚生労働省》
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1.政策科学推進研究事業
1.研究事業の目的・目標
【背景】
経済のグローバル化の進展、雇用環境の変化、人口減少及び高齢化による生産年齢人口の減
少、世帯や家族のあり方の変化等、社会・経済構造の大きな変化が起こる中、社会保障にかか
る費用は増大し、社会保障のあり方が問われている。社会・経済構造の大きな変化に対応した
持続可能な社会保障制度を目指して不断の見直しを行っていくことは、未来への投資につなが
るものであり、わが国の経済社会にとって最重要の課題である。また近年、エビデンスに基づ
いた政策立案が求められており、将来の人口動態やその社会経済・社会保障との相互作用につ
いて、より精緻に予測するための手法の開発や年金制度の検証、医療資源の最適化や地域医療
の制度設計に必要なモデル検証といった理論的・実証的研究が必要である。
【事業目標】
社会・経済構造の変化と社会保障に関する研究を推進することにより、医療・介護・福祉・
年金・雇用・子育て等の各社会保障施策の費用対効果などの客観的根拠や、効果的・効率的な
社会保障施策立案に資する成果を得ることを目標とする。
【研究のスコープ】
・社会・経済構造の変化と社会保障に関する研究
・世帯・個人の経済・生活状況と社会保障に関する研究
・社会保障分野における厚生労働行政施策の効果的な推進等に関する研究
【期待されるアウトプット】
・社会保障や社会支援の充実や効率化に資する、実態把握や費用対効果などの客観的根拠の創
出。
・医療資源の効率化、少子高齢化等に鑑みた将来の人口推計など、さまざまな施策の推進に資
する基盤データの構築。
【期待されるアウトカム】
幅広い社会保障分野において、部局横断的に人文社会学系(法学・経済学・社会学等)を中
心とする研究課題を推進し、客観的根拠や科学的根拠に基づく政策立案により、効果的・効率
的な社会保障政策等の実施に貢献する。
2.これまでの研究成果の概要
○「児童虐待対応におけるリスクアセスメントのためのデータ収集基盤構築と AI を活用した
リスク評価に向けた研究(令和元年度~令和3年度)」では、児童虐待事例の詳細かつ標準化
されたデータに基づくリスクアセスメントに必要な情報基盤について検討し、リスク評価を行
うとともに、アセスメント情報の活用可能性について検討した。その結果、透明性の高い客観
的なリスク評価の根拠を提示することができ、また一時保護等の決定に資する情報提供だけで
なく、児童相談業務の改善に貢献する可能性が示唆された。
○「医師の専門性を考慮した勤務実態を踏まえた需給等に関する研究(令和元年度~令和3年
度)」では、病院常勤勤務医師の週労働時間を継続して調査することで、長時間労働の医師へ
の健康確保措置に関するマニュアルを作成し、診療科別必要医師数の把握に必要な資料収集と
最新の DPC データの活用により、必要医師数の推計精度を向上させた。
○「急性期の入院患者に対する医療・看護の必要性と職員配置等の指標の導入に向けた研究
(令和2年度~令和3年度)」では、調査票や DPC データを用いて、急性期から慢性期、在宅
に至るまでの全医療機能を対象とした、中・長期的な入院に係る患者像の把握を行い、急性期
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