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【資料2】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2024(たたき台) (114 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47987.html
出典情報 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第12回 1/8)《厚生労働省》
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Enterococcus spp.
2021 年に国立感染症研究所が受け入れてゲノム解析を実施した、食品(食肉衛生検査所および検疫
所由来鶏肉検体)から 2016 年から 2021 年にかけて分離された Enterococcus spp.38 株と、国立感染
症研究所薬剤耐性研究センターが日本各地の病院から 2019~2020 年に収集したバンコマイシン耐性腸
球菌(VRE)34 株のゲノムデータから構築したコアゲノム系統樹を図 17 に示した。菌種の内訳は、

Enterococcus gallinarum が 1 株(ヒト由来)と、Enterococcus faecium が 42 株、Enterococcus
faecalis が 29 株であった。E. faecium と E. faecalis は共に食品とヒトの両方から分離された(図
17、図 18)。E. faecium では、ヒト由来の VRE が全て CC17 に分類される一方、食品由来の株で
CC17 に分類されるものはなく、ヒト由来 VRE 株と食品由来株は系統的に分離していることが分かっ
た。E. faecalis でも、ヒト由来の VRE は ST6 か ST179 のいずれかに分類される一方、食品由来の株
では ST6 か ST179 に分類されるものはなく、Enterococcus spp.について、ヒト由来と食品由来の株
は系統的に分離していることが分かった。

VAN

CC

MLST

host

Species

13

Species

MLST

E. faecium

E. faecalis

E. galinarum

14
15
16

ヒト
食品

図 17

VAN
vanA

vanB

vanC

vanN

CC17

Enterococcus spp.の食品由来 38 株とヒト由来 34 株のゲノムデータから構築した系統樹と、

各株の由来(ヒトか食品か)、菌種、ST、CC、保有する van 遺伝子の種類

17
host food (n=38)

18
19
20

6
8
17
18
32
49
78
157
179
192
249
314
363
444
463
489
547
631
669
1421
*79

E. faecium

E. faecalis

host human (n=33)

E. faecium

E. faecalis

図 18 食品由来株とヒト由来株における Enterococcus 2 種の割合

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