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【資料2】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2024(たたき台) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47987.html
出典情報 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第12回 1/8)《厚生労働省》
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1. 前文
2016 年 4 月に公表された、我が国の「AMR(薬剤耐性)対策アクションプラン(2016–2020)」
では、ヒト、動物、食品及び環境等から分離される薬剤耐性菌に関する統合的なワンヘルス動向調査
を実施することが明記されていた。この動向調査は AMR の現状を正確に把握し、問題点を抽出し、
適切な施策を進める上での重要な戦略と位置づけている。本報告書は、国内におけるヒト、動物、食
品及び環境の各分野における薬剤耐性菌及び抗微生物薬使用量(又は販売量)の現状及び動向を把握
し、薬剤耐性菌施策の評価を行うとともに課題を明らかにすることを目的に調査結果をまとめたもの
である。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延の影響により、「薬剤耐性(AMR)対策アクシ
ョンプラン(2016-2020)」の計画期間を 2022 年度末まで延長し、 2023 年には、これまでのアクシ
ョンプランの成果と経験を基に、新たな「AMR 対策アクションプラン(2023–2027)」が策定され
た。このプランは、AMR 対策のさらなる強化と推進を目指し、更新された目標と戦略を提案してい
る。AMR 問題へのワンヘルス・アプローチの重要性が再強調され、ヒト、動物、食品、環境の健康
が相互に関連していることを考慮に入れた施策の推進が求められている。また、国内外での薬剤耐性
と抗微生物薬使用の動向に関するデータ収集と分析手法が見直され、新たにゲノムサーベイランス
(ゲノム解析に基づくサーベイランス)の導入が加えられたことにより、薬剤耐性菌の発生や拡散経
路のより詳細な解明が可能となった。さらに、AMR 対策における国際協力の深化と連携の重要性も
指摘されている。
本報告書により、我が国の AMR に係るワンヘルス・アプローチの取組を国内外へ示すことができ、
さらには、AMR に関する対策及び研究を進めるにあたって、この調査結果を通じて、AMR 対策の評
価を行い、課題を明らかにすることで、関係府省庁、関係諸機関・諸団体、関係学会等に、本報告書
が活用されている。ゲノムサーベイランスの導入に伴う新たな知見やデータも反映し、より精緻な分
析を行った内容が含まれている。
新たなアクションプランのもとでの今後の取り組みは、日本の AMR 対策のさらなる発展に寄与し、
国内外での AMR 問題への効果的な対応を支援することが期待されている。この報告書が提供するデ
ータと分析結果が、国内外の関係者による AMR 対策の強化、新たな研究の推進、および政策策定の
ための基盤となることを願っている。最終的に、これらの取り組みが、AMR の問題に対してより包
括的で効果的なアプローチを実現し、国民の健康と公衆衛生の向上に貢献することができれば幸いで
ある。

※ 本報告書は、最大 10 年間のデータを掲載しております。その他の年データは薬剤耐性
(AMR)ワンヘルスプラットフォーム(https://amr-onehealth-platform.ncgm.go.jp/home)を
ご参照ください。

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