【資料2】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2024(たたき台) (71 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47987.html |
出典情報 | 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第12回 1/8)《厚生労働省》 |
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ⅴ. Salmonella spp.
鶏由来株について 2012 年から 2017 年に 12 薬剤、2018 年以降は更に MEPM を加えた 13 薬剤を対
象に調査を行った。2022 年では、KM に対して 70%、TC に対し 60%、SM に対して 40%を超える耐
性が認められた。一方、CEZ に対する耐性率は 1%未満で、ゲンタマイシン(GM)に対する耐性は認
められなかった。ヒトの医療で重要な CTX 及び CPFX に対する耐性率は 1%未満で、CL 及び MEPM
に対する耐性率は 0.0%であった。
なお、2015~2022 年度に分離された食鳥処理場由来のサルモネラの血清型は、 S. Schwarzengrund
及び S. Infantis が多かった。サルモネラ血清型について食鳥処理場由来と食品由来及びヒト由来(薬剤
耐性ワンヘルス動向調査報告書 2023:表 19 引用)の比較(表 58、図 1)では食鳥処理場由来のサル
モネラの血清型は、食品由来のサルモネラと同じ傾向が認められ、食鳥処理場由来で分離された上位 2
血清型は食品と同じであり、全体においてそれぞれ 89.1%及び 75.9%を占め、関連性があることが示
唆された。一方、ヒト由来株の血清型は食鳥処理場及び食品由来に比べて多様で、食鳥処理場由来の
上位 2 血清型の占める割合は 14.0%であり、ヒト由来のサルモネラは鶏又はその食品を介したもの以
外の多様な原因がある可能性が示唆された。また、食鳥処理場由来の大半を占める上位2血清型の S.
Schwarzengrund、S. Infantis について耐性率を比較した結果(表 59、図 2)(薬剤耐性ワンヘルス動
向調査報告書 2023:表 29 引用)S. Infantis 及び S. Schwarzengrund の KM、SM 及び TC の耐性率は
食品由来株と食鳥処理場由来で類似性が認められ、S. Schwarzengrund ではヒト由来株の耐性率と類似
性が認められるが、ヒト由来 S. Infantis 株の耐性率とは傾向が異なることから、ヒト由来 S. Infantis に
ついては食鳥及びその食品以外にも由来している可能性が示唆された。
表 56
薬剤
食鳥処理場由来の Salmonella spp.の耐性率の推移(%)
BP
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
種
年
年
年
年
年
年
年
年
年
年
ABPC
32*
鶏
22.9
17.2
13.0
13.5
8.0
6.8
5.6
1.8
11.9
0.7
CEZ
8*(~2015:32*)
鶏
5.9
3.1
1.6
7.7
3.6
3.4
3.7
1.8
3.8
0.7
CTX
4*
鶏
5.1
2.3
1.6
1.9
1.8
2.6
1.9
0.9
2.5
0.7
MEPM
4*
鶏
-
-
-
-
-
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
SM
32
鶏
84.7
85.9
76.4
77.9
60.7
72.6
33.6
48.6
69.9
49.3
GM
16*
鶏
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
KM
64*
鶏
42.4
57.8
69.1
72.1
73.2
68.4
75.7
68.8
63.2
73.5
TC
16*
鶏
82.2
85.2
83.7
82.7
77.7
76.9
69.2
73.4
78.3
64.0
CP
32*
鶏
0.8
1.6
1.6
0.0
0.9
1.7
0.9
0.0
0.0
0.0
CL
4*(~2015:16*)
鶏
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
1.9
0.0
0.0
0.0
NA
32*
鶏
19.5
17.2
15.4
12.5
17.0
18.8
8.4
11.9
19.4
14.7
CPFX
1*(~2017:4*)
鶏
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
0.9
0.9
0.8
0.7
ST
76/4*
鶏
48.3
51.6
57.7
56.7
55.4
53.0
52.3
45.9
49.5
39.0
鶏
118
128
123
104
112
117
107
109
129
136
検査株数
22
23
動物
BP の単位は µg/mL。 * CLSI に規定された BP。結果は、動物医薬品検査所のホームページ
(https://www.maff.go.jp/nval/yakuzai/yakuzai_AMR_2.html)で公開している。
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