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我が国の財政運営の進むべき方向 (35 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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での日本の労働生産性上昇率の推移を見ると、1990 年代後半以降徐々に
低下し、労働力を1単位投入することによる付加価値額の上昇力が弱ま
ってきており、とりわけ資本装備率による押上げ寄与の低下が大きい。ま
た、2010 年代の労働生産性の伸びを諸外国と比較すると、我が国は特に
ソフトウェア、人的資本など無形資産の資本装備率の寄与が小さくなっ
ている。我が国は、民間企業による設備投資を促進し、無形資産等の資本
装備率を高めることで、労働生産性を上昇させる余地があると考えられ
る。〔資料Ⅲ-1-1参照〕
民間企業部門の貯蓄・投資バランスを見ると、2000 年代を通じて、民
間企業の投資は低迷し、貯蓄から投資を引いた日本の企業の純貯蓄の対
GDP 比は諸外国と比べて高い水準で推移している。こうした投資の低迷
は、資本の平均年齢(ヴィンテージ)の上昇につながっているとの指摘も
ある43。
今後は、人への投資を含めて、民間企業による無形・有形の設備投資を
促し、民間主導の経済成長を実現していく必要がある44。
〔資料Ⅲ-1-
2参照〕
なお、様々な分野において、人手不足により生産活動やサービスの提供
が十分にできなくなることが懸念されており、待遇改善等を通じた人材
確保策の必要性が議論されている。一方で、今後中長期的に生産年齢人
口・就業者数全体が減少していくことが見込まれており、人手不足は特定
の産業に限った話ではないという現実も直視する必要がある45。公的部門
を含めたあらゆる産業分野において、これまで以上の省力化等を通じて
労働生産性の向上を図っていくことが不可欠である。

43

「令和5年度 年次経済財政報告」
(内閣府(令和5年(2023 年)8月)

中小企業・小規模事業者については、労務費を含む適正な価格転嫁が依然進んでいないとの指
摘もある。令和5年(2023 年)11 月に公表された「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関
する指針」の周知徹底とあわせ、下請法の改正も見据えたより踏み込んだ対応が必要との意見が
あった。
45 産業別の就業者数について、医療・福祉、教育・学習支援、情報通信業については、今後も就
業者数は増加する見通しである一方、それ以外の多くの産業では、就業者数が減少するとの推計
結果もある。

「2023 年度版労働力需給の推計(速報)」
(労働政策研究・研修機構(令和6年(2024
年)3月)


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