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我が国の財政運営の進むべき方向 (95 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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て位置づけられている。
雇用保険においては、適用対象が、週の所定労働時間が 10 時間以上の
労働者まで拡大される見込みであり、勤労者皆保険を徹底する観点から
次期年金制度改革において、被用者保険についても 20 時間未満労働者へ
の適用についても道筋をつけるべきである。〔資料Ⅳ-4-6参照〕
(2)
「年収の壁」への制度的な対応について
被用者保険においては、106 万円129及び 130 万円の年間収入の各水準
について、いわゆる「年収の壁」130として指摘がなされており、社会全体
で労働力を確保するとともに、労働者自身も希望どおり働くことができ
る環境づくりが重要である。当面の対応策として「年収の壁・支援強化パ
ッケージ」131を実行しているところであるが、改革工程においては「年収
の壁」を意識せずに働くことが可能となるよう、制度の見直しに取り組む
こととされている。厚生労働省の社会保障審議会年金部会においても、
様々な制度設計上の対応策の例が提示されているところであり、次期年
金制度改革において、制度的対応を実現する必要がある。
〔資料Ⅳ-4-
7、8参照〕
(3)年金制度改革のオプション試算項目による国庫負担
次期財政検証においては、①基礎年金保険料拠出期間を 45 年に延長し
た場合、②基礎年金と報酬比例のマクロ経済スライド調整期間を一致さ
せた場合についても、オプション試算を行う方針とされている。これらに
正確には月額賃金 8.8 万円。
厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)の配偶者であり、配偶者の収入により生計を維持
するものは第3号被保険者とされており、保険料を直接払わずとも、被保険者が負担した保険料
について被扶養配偶者が共同して負担したものであるという基本的認識の下に、基礎年金や健康
保険の給付を受けることができる。こうした第3号被保険者のうち、週 20 時間以上勤務し、被
用者保険の適用事業所に勤務する者の場合、年収 106 万円(月額賃金 8.8 万円)以上となると、
被用者保険が適用され、第2号被保険者となり、厚生年金・健康保険の保険料負担が生じること
となる。それ以外の場合には、年収 130 万円以上となると、配偶者の扶養から外れ、第1号被保
険者となり、国民年金・国民健康保険の保険料負担が生じることとなる。
131 キャリアアップ助成金の活用や事業主の証明による被扶養者認定の円滑化等により、
短時間労
働者が「年収の壁」を意識せずに働くことが出来る環境づくりを支援する政策パッケージ。令和
5年(2023 年)9月 27 日に全世代型社会保障構築本部において決定された。
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