くべきである。〔資料Ⅲ－３－１参照〕
②基金の見直し
新型コロナの感染拡大及びその経済的影響等への対応から、令和２年
度（2020 年度）補正予算から基金への予算措置額が急増し、足もとでも
コロナ禍前よりも多額の予算措置が講じられている。基金は、複数年にわ
たり機動的に財政出動ができる反面、一度予算が計上されるとその執行
管理が不透明になるとの指摘があるほか、成果目標が設定されていない
基金や、目標の達成期限が設定されていない基金も散見されていた。
〔資
料Ⅲ－３－２参照〕
このように、コロナ禍以降に急拡大したことを踏まえ、基金の在り方・
運用方法を見直し、政策効果を向上させるという観点から、
「基金の点検・
見直しの横断的な方針」
（以下「基金方針」という。）76にのっとり、行政
改革推進会議の下で、基金全体の点検・見直しが行われた。基金方針では、
予算決定と同時に短期（３年程度）のものも含めて、定量的な成果目標を
策定・公表するとともに、新たな予算措置は、３年程度として、成果目標
の達成状況を見て、次の措置を検討するとしており、EBPM に基づく予
算措置の考え方を取り入れているなど、適切な見直しの方向性となって
いる。
〔資料Ⅲ－３－３参照〕
今回の点検・見直し77により、全ての基金に短期・長期を含めた定量的
な成果目標が設定され、原則として 10 年以内の終了予定時期を設定する
とともに、支出が管理費のみの事業のうち事業が終了している 11 事業全
てについて、令和６年度（2024 年度）までに廃止するなど改善が進んで
いる。また、今回の点検・見直しにおける事業見込みの精査等を踏まえた
基金の国庫返納予定額は、令和５年度（2023 年度）及び令和６年度（2024
年度）で合わせて約 5,500 億円となっている。今後、定量的な成果目標の
達成状況等を厳しく検証した上で、政策効果が上がっていない基金事業
は廃止も含めて速やかに見直し、政策効果の「見える化」
、及び「最大化」
76
77

令和５年（2023 年）12 月 20 日行政改革推進会議決定
「基金方針」にのっとり、基金全体（200 基金事業（152 基金）
）の点検・見直しを実施。

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