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我が国の財政運営の進むべき方向 (47 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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まえ、近年の民間の賃上げの影響が反映され大幅に改善しており、今
後もその可能性が高いこと
・ 教員の給与は、時間外勤務手当を含む一般行政職の給与より高いこ
と68
・ 近年、外部人材拡充等の効果もあり、教員の「時間外在校等時間」
は減少しているが、一般行政職の時間外勤務は増加していること69
等を踏まえる必要がある。なお、教職調整額が本給として支給されている
ため、退職手当についても一般行政職より優遇されている。
また、人材確保法70による給与改善後の教員の優遇分の水準(約7%)
を確保するために教職調整額を引き上げるべきとの意見があるが、同法
が施行された昭和 49 年(1974 年)と現在とでは社会経済情勢も大きく
異なっており71、適当ではない。
〔資料Ⅲ-2-14 参照〕
③メリハリある給与体系(既定の給与予算の活用)
教職調整額を含む教員に特有の手当等を合わせると、平均すれば教員
1人当たり残業 18 時間分の手当(給料の9%相当)が既に支給されてい
る72。
また、教員の勤務時間には大きな幅があり、時間外勤務の少ない者もい
ること、長時間勤務を固定化するおそれもあることから、既定の給与予算
を最大限に活用し、一律に給与水準を引き上げるのではなく、例えば負担
が大きい主任手当を引き上げるなど、負担の軽重に応じたメリハリある
給与体系とするのが、教員の処遇を見直すに当たっての基本的な考え方
であるべきである。
〔資料Ⅲ-2-15 参照〕

なお、総人件費改革等の観点から、行革推進法(平成 18 年法律第 47 号)や自民党歳出改革 PT
において、当時の教員の給与が一般行政職の給与を上回る部分(月収ベース:2.76%)を縮減す
るとしていた経緯がある。
69 平成 30 年度(2018 年度)
:12.6 時間/月 → 令和4年度(2022 年度)
:14.7 時間/月
70 「学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置
法」
(昭和 49 年法律第2号)
71 昭和 49 年(1974 年)の児童生徒数は増加中かつ現在の 1.5 倍以上ありながら、教員数は現在
より少ない。
72 なお、このうち非常災害時等の緊急業務に係る手当も含まれているが、令和6年度予算ベース
で約 200 万円と見込まれる。
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