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我が国の財政運営の進むべき方向 (70 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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本年(2024 年)末に向けては、3度目の毎年薬価改定(診療報酬改定
がない年の薬価改定)があり、薬価制度に関する議論が行われていく。こ
の毎年薬価改定に関しては、令和5年度(2023 年度)改定では、新薬創
出等加算や不採算品再算定において臨時・特例的な対応を行う一方で、新
薬創出等加算の累積額控除及び長期収載品に関する算定ルールについて
は適用されなかった102。
毎年薬価改定が行われる中で、2年に1度しか適用されないルールが
あるのは合理的な説明が困難である。例えば、新薬創出等加算の控除等に
ついては、収載のタイミングによる不公平も生じる。このため、令和7年
度(2025 年度)改定では、既収載品の算定ルールについて、全て適用す
べきである。
〔資料Ⅳ-2-13、14 参照〕
(2)費用対効果など経済性の勘案・患者本位の治療
日本の医療制度は、薬事承認された医薬品は原則として公的保険の対
象となるほか、費用対効果評価や追加的有用性評価103を経ずに多くの新
薬の償還価格決定・調整がなされる点において、公的な医療保険等を財源
の中心とする諸外国の中でも大きく異なっている。
日本の医薬品市場については、承認された新薬の製品数はアメリカと
遜色ない中で、ドラッグラグ・ドラッグロスの課題104やカントリードラ
ッグ(日本でしか流通していない新薬)が多いとの指摘がある。

令和5年度薬価改定の骨子(令和4年(2022 年)12 月 21 日 中央社会保険医療協議会了承)
においては、
「令和6年度改定において、
「国民皆保険の持続可能性」と「イノベーションの推進」
を両立する観点から、新薬創出等加算や長期収載品に関する薬価算定ルールの見直しに向けた検
討を行う」とされた。また、追加承認項目等の加算等については、評価に一定の時間を要するこ
となどから、令和5年度(2023 年度)改定では適用しないこととされた。令和6年度薬価制度
改革の骨子(令和5年(2023 年)12 月 20 日 中央社会保険医療協議会了承)においても、
「診
療報酬改定がない年の薬価改定の在り方については、引き続き検討することとし、令和6年度速
やかに議論を開始することとしてはどうか」とされた。
103 追加的有用性評価は、既存の医療技術等と比較した際の追加的な有用性を評価するもの。費用
対効果評価は、追加的有用性に加えて、既存の医療技術等と比較した際の費用の増減をあわせて
分析し評価するもの。
104 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会報告書(令和5年(2023
年)6月9日)において、
「ドラッグ・ラグとは、欧米では承認されているが日本では承認され
ていない医薬品が発生している事象のことをいい、このうち、特に日本での開発に着手されてい
ない事象をドラッグ・ロスという」とされている。
102

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