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我が国の財政運営の進むべき方向 (92 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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アプランを作成するケアマネジャーは重要な役割を果たしている。ケア
マネジメントについて利用者負担を取らない取扱いは、利用者側からケ
アマネジャーの業務の質へのチェックが働きにくい構造となっている。
利用者自身が自己負担を通じてケアプランに関心を持つ仕組みとした
方が、サービスの質の向上につながるものと考えられる。
公正・中立なケアマネジメントを確保する観点から、質を評価する手法
の確立や報酬への反映とあわせ、居宅介護支援に利用者負担を導入する
ことで、質の高いケアマネジメントが選ばれる仕組みとする必要がある。
〔資料Ⅳ-3-13 参照〕
(3)負担の在り方
①利用者負担の見直し
介護保険の利用者負担については、昨年、2割負担の対象者の範囲拡大
に向けた議論が行われたものの、引き続き検討を行い、令和9年度(2027
年度)からの次期事業計画の開始前までに結論を得ることとなった。
〔資
料Ⅳ-3-14 参照〕
昨年の議論では、2割負担の対象者の範囲拡大に伴うフローの収支へ
の影響を中心に検討が行われたが、ストックの金融資産等を勘案した議
論は本格的に行われなかった。他方で、利用者負担の見直しを行わないこ
とにより、介護保険サービスを利用しない高齢者を含め、保険料の上昇と
いう形で影響が生じている124。
このため、負担能力に応じて、増加する介護費をより公平に支え合う観
点から、改革工程に沿って、所得だけでなく金融資産の保有状況等125の
反映の在り方や、きめ細かい負担割合の在り方とあわせて検討した上で、
124

令和6年度(2024 年度)から始まる事業計画において、65 歳以上の高齢者が支払う第1号保
険料の全国加重平均の金額は、前期と比べて月 211 円増加し、過去最高となった(第8期(令和
3年度(2021 年度)~令和5年度(2023 年度))
:6,014 円→第9期(令和6年度(2024 年度)
~令和8年度(2026 年度)

:6,225 円)。また、40 歳~64 歳の者が支払う第2号保険料につい
ても、前年度と比べて月 60 円増加し、過去最高となる見込みである(令和5年度(2023 年度)

6,216 円→令和6年度(2024 年度)
:6,276 円。いずれも見込額であり、事業主負担分・公費分
を含む。


125 年収上位約 30%の高齢者世帯では、平均約2千万円近くの貯蓄があり、こうした点も考慮す
る必要がある。

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