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我が国の財政運営の進むべき方向 (56 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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る歳出の目安の下で制度改革を行いながら、メリハリある予算編成を実
施してきた。歳出の目安は、社会保障関係費の実質的な増加を高齢化によ
る増加分に相当する伸びにおさめることを目指すとともに、経済・物価動
向等を踏まえるとされている。令和6年度(2024 年度)予算においては、
少子化対策の充実や経済・物価動向等を踏まえた年金スライド、報酬改定
等について、この歳出の目安の下で措置している。今後も、歳出の目安を
継続しつつ、その下で、引き続きメリハリある予算編成を行い、少子化対
策の財源確保を含め対応していく必要がある84。〔資料Ⅳ-0-2~4参
照〕
(社会保険料の水準についての考え方)
社会保障の持続性確保の観点からは、社会保険料の負担にも目配りを
する必要がある。社会保険料については、医療・介護の給付の伸びが雇用
者報酬の伸びを上回っており、結果として保険料率は上昇してきた。若
者・子育て世帯の手取り所得を増加させるとともに、社会保障制度の持続
性を確保する観点から、こども未来戦略に基づき、給付の適正化等を通じ
医療・介護の保険料率の上昇を最大限抑制する必要がある。
〔資料Ⅳ-0
-6参照〕
(医療・介護給付費の伸びと雇用者報酬及び経済成長率)
マクロの視点から見ると、医療・介護給付費の伸びを雇用者報酬の伸び
と同水準にすることで、医療・介護の保険料率の上昇傾向に歯止めがかか
ることになる。この雇用者報酬を含む経済成長率は、景気の動向に応じて
周期的に変動する一方、医療費は、経済状況にかかわらず安定的に増加す

84

こども未来戦略においては、こども予算の充実に向けて、これまで歳出の目安の下での歳出改
革により、平成 25 年度(2013 年度)から令和4年度(2022 年度)までの9年間で、こども・
子育て関連予算(国・地方あわせた公費ベース)を年平均 0.18 兆円程度増加させてきているこ
れまでの実績も踏まえ、今後も、改革工程における医療・介護制度等の改革を実現することを中
心に取り組み、令和 10 年度(2028 年度)までに、公費節減効果について 1.1 兆円程度の確保を
図ることとしている。
〔資料Ⅳ-0-5参照〕

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