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我が国の財政運営の進むべき方向 (73 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20240521/zaiseia20240521.html
出典情報 我が国の財政運営の進むべき方向(5/21)《財務省》
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わせて、費用対効果評価を実施する体制を強化する必要がある。
〔資料Ⅳ
-2-19 参照〕
②日本の医薬品市場の課題
我が国の医薬品市場については、承認された新薬の製品数はアメリカ
と遜色ない中で、ドラッグラグ・ドラッグロスの課題やカントリードラッ
グ(日本でしか流通していない新薬)が多いとの指摘がある。薬剤費の配
分に問題があると考えられる。
前述のように費用対効果評価を徹底した上で、真に革新的な医薬品と
費用対効果が低い医薬品を区分して評価し、小児用・希少疾患用医薬品を
適切に評価することを含め、薬価配分にメリハリをつけることは、我が国
の医薬品市場の魅力を高め、ドラッグラグ・ドラッグロスの課題に対応す
るとともに、製薬企業の国際競争力の強化にもつながると考えられる。
〔資料Ⅳ-2-20 参照〕
③新規医薬品の薬価算定方式の見直し
我が国では、既に後発医薬品が使用可能で、新規性に乏しい新薬であっ
ても、類似薬効比較方式により、新薬として高い薬価で収載されることが
可能となっている。
こうした薬価算定方式は、新規性に乏しい新薬を開発するインセンテ
ィブを製薬企業に与え、ドラッグラグ・ドラッグロスやカントリードラッ
グが多いことの一因となっている可能性がある。
前述のように費用対効果評価を本格実施し、薬価にメリハリをつけて
いくべきである。また、それまでの間においても、後発品上市後に改めて
新規性が乏しい新薬が高値で収載されることに対しては、革新的な創薬
に係るイノベーションの推進や国民皆保険の持続性確保の観点から、類
似薬効比較方式(Ⅱ)において「類似薬の薬価」と比較して薬価を定める
際に、類似薬に後発品が上市されている場合はその価格を勘案して定め
ることとすべきである。
〔資料Ⅳ-2-21、22 参照〕

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