令和6年度予算の編成等に関する建議 参考資料(3) (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html |
出典情報 | 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》 |
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資料Ⅱ-4-4
○ こうした厳しい国際情勢も踏まえ、今般の開発協力大綱の改定では、我が国ODAについて、複合的危機に直面す
る国際社会において、平和で安定した国際社会の形成とともに国益の実現にも貢献するため、開発協力を一層効
果的・戦略的に活用する方針が掲げられている。
○ 具体的な実施面では、民間企業等の様々な主体との連携を強化すること、オファー型協力による戦略性の強化を
図ること等とされており、これらの効果的活用が期待される。
開発協力大綱の概要
(出所)「開発協力大綱~自由で開かれた世界の持続可能な発展に向けた日本の貢献~」
(令和5年6月9日閣議決定)
Ⅰ.基本的考え方
1.策定の趣旨・背景
国際社会は歴史的な転換期にあり、複合的危機に直面している。
開発途上国への民間資金の流入が政府開発援助(ODA)を始めとする公的
資金を大きくしのぎ、民間企業、市民社会、国際機関等の多様なアクターが重要
な役割を果たしている中で、これらのアクターとの連携や新たな資金動員に向けた
取組もより重要になっている。
Ⅱ.重点政策
1.新しい時代の「質の高い成長」とそれを通じた貧困撲滅
複合的危機の時代における開発課題の変化を踏まえ、特に以下の分野における取
組を強化する。
✔ 食料・エネルギー安全保障など経済社会の自律性・強靱性の強化
✔ デジタル ✔ 質の高いインフラ
2.平和・安全・安定な社会の実現、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化
特に、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)のビジョンの下、法の支配に基づく
自由で開かれた国際秩序の維持・強化に取り組む
3.複雑化・深刻化する地球規模課題への国際的取組の主導
Ⅲ.実施
2.開発協力の目的
我が国の開発協力の目的を以下に示す。
✔ 法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の下、平和で安定し、繁栄した国際
社会の形成に一層積極的に貢献すること。
✔ 同時に、・・・我が国の国益の実現に貢献すること。
その際、開発協力が国民の税金を原資とする点や開発協力が上記の目的を果た
す上でいかなる効果を上げたかという点を強く意識し、・・・開発協力を一層戦略的、
効果的かつ持続的に実施していく。
1.効果的・戦略的な開発協力のための3つの進化したアプローチ
(1)共創を実現するための連帯
ODAに係る幅広い資金源の拡大を推進する。・・・以下のパートナーとの連帯を強化していく。
✔ 民間企業 ✔ 公的金融機関 ✔ 他ドナー ✔ 国際機関 ✔ 市民社会 等
(2)戦略性の一層の強化
相手国からの要請を待つだけでなく、・・・日本の強みを活かした魅力的なメニューを
作り、積極的に提案していくオファー型協力を強化する。
(3)目的に合致したきめ細やかな制度設計
3.基本方針
(1)平和と繁栄への貢献
(2)新しい時代の「人間の安全保障」
(3)開発途上国との対話と協働を通じた社会的価値の共創
(4)包摂性、透明性及び公正性に基づく国際的なルール・指針の普及と実践の主導
2.開発協力の適正性確保のための実施原則
3.実施体制・基盤の強化
対国民総所得(GNI)比でODAの量を0.7%とする国際的目標を念頭に置くと
ともに、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、・・・様々な形でODA
を拡充し、開発協力の実施基盤の強化のため必要な努力を行う。