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令和6年度予算の編成等に関する建議 参考資料(3) (91 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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基本法見直しに向けた議論

資料Ⅱ-7-1

○ 足元ではウクライナ情勢の緊迫化等を契機とした食品原材料や生産資材の価格高騰など、我が国の食料安全保
障に関わる課題が顕在化。このような国際的な情勢変化は今後も発生しうるものであること、また昨今の気候変動
等による世界的な食料生産の不安定化等への対応も必要。
○ こうした中、これまでの農業政策の検証等も含めて「食料・農業・農村基本法(1999年)」の見直し(次期常会提
出予定)に向けた議論が進められ、本年6月に見直しに向けた方向性、「食料・農業・農村政策の新たな展開方
向」が提示。
「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」(令和5年6月2日 食料安定供給・農林水産業基盤強化本部決定(本部長:総理))概要

平時からの国民一人一人の食料安全保障の確立

〇 食料安全保障の定義
・ 食料安全保障を国民一人一人がいつでも食料を容易に入手可能な
状態にすることと定義し、平時からの食料安全保障を確保
〇 輸入リスクの軽減に向けた食料の安定供給の強化
・ 小麦・大豆、加工・業務用野菜等の国内農業生産の増大や飼料、
肥料等の生産資材の確保、輸入の安定確保や備蓄の有効活用等
〇 海外市場も視野に入れた産業に転換
・ 輸出拡大による農業・食品産業の生産基盤の確保
〇 適正な価格形成に向けた食料システムの構築
・ 持続可能な食料システムの構築に向けて、できる品目から、生産から
加工・流通・販売までの各段階で適正な価格形成を実現

環境等に配慮した持続可能な農業・食品産業への転換

〇 環境と調和のとれた食料システムの確立
・ 環境負荷低減等を行う持続的な農業を主流化
・ 農業生産、加工、流通、小売を含む食料システム全体のグリーン化

人口減少下でも持続可能で強固な食料供給基盤の確立

〇 人口減少下でも生産を維持する供給基盤の確立
・ 農地の受け皿となる担い手の育成・確保
・ 農業法人等の経営基盤の強化
〇 スマート農業などによる生産性の向上
・ スマート技術の活用による生産性の向上
・ 農業経営体を経営・技術等でサポートするサービス事
業体の育成・確保
〇 家畜伝染病・病害虫、防災・減災等への対応強化、
知的財産の保護
〇 農村コミュニティの維持
・ イノベーションによるビジネス創出や情報基盤整備等によ
る都市から農村への移住、関係人口の増加
〇 農村インフラの機能確保
・ 集落機能の低下が懸念される地域においても、農業
生産に不可欠な農業水利施設等の維持管理を図る