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資料 令和5年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(案) (57 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/post-134.html
出典情報 救急業務のあり方に関する検討会(2/20)《総務省》
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5 救急隊運用の事例紹介
コロナ禍においては、119 番通報が多数入電して救急隊の出動率が高まり、高緊
急の 119 番通報に対して、出動指令及び現場到着に時間を要する事案が発生した。
こうした厳しい状況の中でも、各消防本部においては苦慮しながらも救急ひっ迫
に対応し、一部では高緊急の 119 番通報に迅速に出動するための取組も実施され
た。
全国においても直ちに取り組める対策として、また、平時の救急需要増加時に
も応用できる事例として紹介する。

(概要)
重症事案対応の専用救急隊を確保して、
「119 番通報時」の緊急度判定に基
づき、高緊急(CPA 等)に出動させる取組である。
地域の実情及び各消防本部の考え方により、その運用方法は異なり、以下に
比較表を示す。運用開始基準は出動率 70~90%で、運用開始・解除の判断主体
の多くは指令課となっている。重症事案対応隊の割合は全救急隊数の約5%、
出動基準は高緊急や重症事案としている本部が多かった(図表2-17)。

図表2-17

重症事案対応隊の確保

(目的・効果)
救急ひっ迫時に新たに発生した高緊急の 119 番通報に対して、一定時間内
に現場到着する体制確保が主な目的である。
高緊急への対応を優先することは、救急出動全体として、自ずと準緊急から
非緊急の優先順位付けがなされることも、二次的な効果として期待される。
さらに、緊急度判定も高緊急のみで行うことによる省力化、組織的運用によ
る責任分散、通信指令員の心理的負担の軽減等の効果も期待でき、高緊急の救
急出動件数の割合は少ないため、重症事案対応隊の待機時間を労務管理上の配
慮として運用することも考えられる。

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