参考資料1 自治体から連絡のあった疾患に関する新旧の診断基準及び臨床調査個人票 (29 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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ホルモン欠乏に対する治療
下垂体機能低下症に対しては、欠乏するホルモンの種類や程度に応じたホルモン補充療法が行われる。
下垂体ホルモンはペプチドないし糖蛋白ホルモンのため、経口で投与しても無効である。このため、通常、
各ホルモンの制御下にある末梢ホルモンを投与する。GH や FSH のように、遺伝子組み換えホルモン等
を注射で投与する場合もある。
以下に、ホルモンごとの補充療法の概略を示す。
●ADH 分泌不全(中枢性尿崩症):デスモプレシンの点鼻薬あるいは口腔内崩壊錠での補充を行う。
●ACTH 分泌不全:通常ヒドロコルチゾン 15~20mg/日を補充する。感染症、発熱、外傷などのストレス
時は2~3倍に増量する。
●TSH 分泌不全:ACTH 分泌不全と合併する場合は、ヒドロコルチゾン補充開始後に甲状腺ホルモン製
剤の投与を開始する。通常少量から開始し、2~4週間ごとに徐々に増量、末梢血甲状腺ホルモン値
が FT4 基準範囲上限、FT3 基準範囲となる量を維持量とする。
●GH 分泌不全:小児に対しては早期から GH 注射を開始し、最終身長の正常化を目標とする。成人に
対しては、重症 GH 分泌不全症であることを GHRP2 試験やインスリン低血糖試験などの機能試験で
確認の上、比較的少量から GH の自己注射を開始し、症状と血中 IGF-I 値を目安として維持量を決定
する。
●LH、FSH 分泌不全:男性では男性機能の維持を目的としてエナント酸テストステロンデポ剤の注射に
よる補充(2~4週に1回)を、女性では無月経の程度によりプロゲストーゲン剤(ホルムストルーム療
法)やエストロゲン剤・プロゲストーゲン剤併用(カウフマン療法)を行う。一方、妊孕性獲得を目的とす
る男性では hCG-hMG(FSH)療法を、挙児希望を目的とする女性では排卵誘発療法(第1度無月経で
はクロミフェン療法、第2度無月経では hCG-hMG(FSH)療法や LHRH 間欠投与法)を行う。
●プロラクチン分泌不全:補充療法は行われない。
分泌亢進症に対する治療
前述した基礎疾患の治療と並行して、あるいは治療後にもホルモン過剰による症状が残存した場合には、
以下の治療を行う。薬物療法が不十分な場合には定位放射線療法が必要なことがある。
●ADH 分泌亢進症(SIADH):水制限。ADH-V2 受容体拮抗薬(トルバプタン)の使用。
●TSH 分泌亢進症:ソマトスタチンアナログ製剤(ランレオチド)の使用。
●PRL 分泌亢進症:ドパミン作動薬(カベルゴリン、ブロモクリプチン又はテルグリド)の使用。
●ACTH 分泌亢進症:ステロイド合成酵素阻害薬(メチラポン、オシロドロスタット、トリロスタン)、ミトタン、
パシレオチド、カベルゴリン(保険適用外)の使用。
●LH、FSH 分泌亢進症:LH-RH 誘導体の使用。またアンドロゲン拮抗薬もゴナドトロピン分泌抑制作
用を有するため使用される。
●GH 分泌亢進症:ソマトスタチン誘導体(オクトレオチド、ランレオチド、パシレオチド)、GH 受容体拮抗
薬(ペグビソマント)やドパミン作動薬[ブロモクリプチン、カベルゴリン(保険適用外)]を使用する。