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参考資料1 自治体から連絡のあった疾患に関する新旧の診断基準及び臨床調査個人票 (76 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
72 下垂体性ADH分泌異常症
A.バゾプレシン分泌低下症(中枢性尿崩症)
完全型及び部分型を対象とする。
1.主要項目
(1)主症候
①口渇
②多飲
③多尿
(2)検査所見
①尿量は1日 3,000mL 以上。
②尿浸透圧は 300mOsm/kg 以下。
③水制限試験においても尿浸透圧は 300mOsm/kg を越えない。
④血漿バゾプレシン濃度:血清ナトリウム濃度と比較して相対的に低下する。
5%高張食塩水負荷(0.05mL/kg/min で 120 分間点滴投与)時に、血清ナトリウムと血漿バゾプレシ
ンがそれぞれ、i)144mEq/L で 1.5pg/mL 以下、ii)146mEq/L で 2.5pg/mL 以下、
iii)148mEq/L で 4pg/mL 以下、iv)150mEq/L 以上で 6pg/mL 以下である。
⑤バゾプレシン負荷試験で尿量は減少し、尿浸透圧は 300mOsm/kg 以上に上昇する。
(3)鑑別診断
多尿を来す中枢性尿崩症以外の疾患として次のものを除外する。
①高カルシウム血症:血清カルシウム濃度が 11.0mg/dL を上回る。
②心因性多飲症:高張食塩水負荷試験と水制限試験で尿量の減少と尿浸透圧の上昇及び血漿バゾプ
レシン濃度の上昇を認める。
③腎性尿崩症:バゾプレシン負荷試験で尿量の減少と尿浸透圧の上昇を認めない。定常状態での血漿
バゾプレシン濃度の基準値は 1.0pg/mL 以上となっている。
2.参考事項
(1)血清ナトリウム濃度は正常域の上限に近づく。
(2)T1 強調 MRI 画像における下垂体後葉輝度の低下。ただし、高齢者では正常人でも低下することがある。
3.診断のカテゴリー
完全型中枢性尿崩症:1(1)の①から③全ての項目を満たし、かつ1(2)の①から⑤全ての項目を満たすもの
部分型中枢性尿崩症:1(1)の①から③全ての項目を満たし、かつ1(2)の①、②、⑤を満たし、1(2)の④i)
から iv)の1項目を満たすもの
B.バゾプレシン分泌過剰症(SIADH)