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参考資料1 自治体から連絡のあった疾患に関する新旧の診断基準及び臨床調査個人票 (88 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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77 下垂体性成長ホルモン分泌亢進症
Definiteを対象とする。
1.主要項目
(1)主症候(注1)
①手足の容積の増大
②先端巨大症様顔貌(眉弓部の膨隆、鼻・口唇の肥大、下顎の突出など)
③巨大舌
(2)検査所見
①成長ホルモン(GH)分泌の過剰
血清 GH 値がブドウ糖 75g 経口投与で正常域まで抑制されない。(注2)
②血清 IGF-1(ソマトメジン C)の高値(年齢・性別基準値の2SD 以上)。(注3)
③CT 又は MRI で下垂体腺腫の所見を認める。(注4)
2.参考事項
副症候及び検査所見
(1)発汗過多
(2)頭痛
(3)視野障害
(4)女性における月経異常
(5)睡眠時無呼吸症候群
(6)耐糖能異常
(7)高血圧
(8)咬合不全
(9)頭蓋骨及び手足の単純 X 線の異常(注5)
3.診断基準
Definite:1(1)①から③の1項目以上を満たし、かつ1(2)①から③全ての項目を満たすもの
可能性を考慮:ブドウ糖負荷で GH が正常域に抑制されたり、臨床症候が軽微な場合でも、IGF-1 が高値で、
1(2)③を満たすもの
(注1)発病初期例や非典型例では症候が顕著でない場合がある。
(注2)正常域とは血中 GH 底値1ng/mL(リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法)未満である。糖尿病、肝
疾患、腎疾患、青年では血中 GH 値が正常域まで抑制されないことがある。また、本症では血中 GH 値
が TRH や LH-RH 刺激で増加(奇異性上昇)することや、ブロモクリプチンなどのドパミン作動薬で血中
GH 値が増加しないことがある。さらに、腎機能が正常の場合に採取した尿中 GH 濃度が正常値に比べ
高値である。
(注3)健常者の年齢・性別基準値を参照する。栄養障害、肝疾患、腎疾患、甲状腺機能低下症、コントロール不
良の糖尿病などが合併すると血中 IGF-I が高値を示さないことがある。