参考資料1 自治体から連絡のあった疾患に関する新旧の診断基準及び臨床調査個人票 (33 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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Definite を対象とする。
1.主要項目
(1)主症状
脱水の所見(口腔粘膜の乾燥や皮膚ツルゴールの低下など)を認めない。
(2)検査所見
①血清ナトリウム濃度は 135 mEq/l を下回る。
②血漿浸透圧は 280 mOsm/kg を下回る。
③低ナトリウム血症、低浸透圧血症にもかかわらず、血漿バソプレシン濃度が抑制されていない。
④尿浸透圧は 100 mOsm/kg を上回る。
⑤尿中ナトリウム濃度は 20 mEq/l 以上である。
⑥腎機能正常。
⑦副腎皮質機能正常。
2.参考事項
(1)倦怠感、食欲低下、意識障害などの低ナトリウム血症の症状を呈することがある。
(2)血漿レニン活性は 5 ng/ml/h 以下であることが多い。
(3)血清尿酸値は 5 mg/dl 以下であることが多い。
(4)水分摂取を制限すると脱水が進行することなく低ナトリウム血症が改善する。
3.鑑別診断
低ナトリウム血症を来す次のものを除外する。
(1)細胞外液量の過剰な低ナトリウム血症:心不全、肝硬変の腹水貯留時、ネフローゼ症候群
(2)ナトリウム漏出が著明な細胞外液量の減少する低ナトリウム血症:原発性副腎皮質機能低下症、塩類喪
失性腎症、中枢性塩類喪失症候群、下痢、嘔吐、利尿剤の使用
(3)細胞外液量のほぼ正常な低ナトリウム血症:続発性副腎皮質機能低下症(下垂体前葉機能低下症)
(4)異所性バソプレシン産生腫瘍
4.診断のカテゴリー
Definite:1の(1)を満たし、1の(2)の全てを満たし、3の鑑別疾患を除外したもの。