よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


規制改革推進に関する答申(案) (13 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/220527/agenda.html
出典情報 規制改革推進会議(第13回 5/27)《内閣府》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

Ⅱ 各個別分野における規制改革の推進
1.分野横断的な新たな取組
(1)多様でフェアな社会の実現に資する技術者等の資格要件の見直し
<基本的考え方>
日本の建設業では、高齢化の進行により将来における担い手不足が懸念されて
おり、特に地方部において、技術者の担い手確保・育成が課題となっている。こ
れは建設会社などの民間セクターに限ったことではなく、下水道や水道といった
インフラを管理している公的セクターにおいても同様の問題を抱えている。また、
公的セクターでは、地方公共団体の技術職員が数年程度の周期で異動することが
一般的であるため、資格取得のために長期間の実務経験を求める現行の制度では、
専門的な技術者を育成することが難しいという課題が聞かれた。
このような中、技術者に求められる資格要件として、学歴に応じて必要となる
実務経験年数に差異を設けていることで技術者の確保・育成の足かせになってい
ることを始め、資格要件の見直しを求める声が存在する。
具体的には、建設業に関して、建設現場の施工管理を行う主任技術者の資格を
取得するには、技術検定を受検しない場合、指定学科の大学卒では3年、指定学
科の高校卒では5年だが、それ以外の者は 10 年の実務経験が必要であるが、中
小企業にとっては、卒業人数が限られている指定学科卒の人材を採用することは
難しく、指定学科以外の卒業者に求められる 10 年の実務経験は長すぎるとの声
が寄せられている。
下水道分野に関しては、高卒と大卒とで差異を設ける必要はあまりないのでは
ないかという声や、既に資格要件の一つの選択肢として位置付けられている技術
士のみならず、技術士補や施工管理技士などの国家資格を取得した場合にも実務
経験年数の緩和を望む声などが下水道事業者である一部の地方公共団体から寄
せられている。
水道分野に関しても施工管理技士などの国家資格を有する人材の活用策の検
討のほか、水道の布設工事監督者の資格取得に必要な実務経験年数として、高卒
と大卒とで差異を設ける必要はあまりないのではないか、下水道の制度を参考に
土木等に関する経験年数を加味できるようにしてほしいなどの声が水道事業者
である一部の地方公共団体から寄せられている。
資格要件を設定したのは、日本の人口が増えていた昭和時代であり、今の時代
背景は当時から変化している。また、情報技術が進展し様々な情報に容易にアク
セスできるようになっている今日においては、必ずしも大学などの教育機関など
での座学を求めずとも、自ら必要な技術に関する知識を習得することは一定程度
容易になっていることも考えられ、どのような年齢でも多くの方にチャンスがあ
る、非常に多様でフェアな社会の実現のためにも、合理的な資格要件への見直し
が求められる。
これらの見直しに当たっては、施工・管理の場面も含めてデジタル技術の一層
の利活用を通じた生産性向上が期待される今日において、知識と経験のそれぞれ
8