規制改革推進に関する答申(案) (93 ページ)
出典
公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/220527/agenda.html |
出典情報 | 規制改革推進会議(第13回 5/27)《内閣府》 |
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事業損益が赤字となっている。漁業の生産量が長期的に減少している中で、鮮度・
品質向上やブランド化等による高付加価値化や、新たな養殖種や養殖場等での新
規漁業開拓等による生産量増加などの創意工夫を生かした付加価値向上につな
がる取組や、漁協のコスト分析の実施等により、漁協が、どのように漁業者の所
得を向上させるか、また、漁協自身がどのように安定した経営を行い、漁業者が
求める必要なサービスの提供等を通じて役割を継続していくかについて、具体的
なKPIの作成等を行い、取組を着実に進める必要がある。以上の基本的考え方
に基づき、以下の措置を講ずるべきである。
<実施事項>
a 農林水産省は、監督指針に基づき、近年の民間企業の取組を参考に、漁協の
規模等に応じて、コンプライアンス担当役員及び代表理事を長とするコンプラ
イアンス委員会の設置、コンプライアンス・マニュアルの策定・改定、法令等
遵守等の研修の実施、役職員の当事者責任及び監督責任の取り方の明確化、内
部通報窓口の設置、内部監査の実施、問題発生時の対処要領等の策定など、実
効性ある監督体制の構築について、指導監督を行う都道府県と監査を行う全国
漁業協同組合連合会の連携を促しつつ、漁協の法令遵守体制の整備を図るため
助言又は指導を行う。
b 農林水産省は、公正取引委員会と連携し、不公正な取引とは何かを漁業者等
に周知するため、パンフレット等に、漁協の販売事業は組合員自らの自由意思
に基づいて利用するものであることや漁協が組合員に対して漁協の事業の利
用を強制することは独占禁止法上問題となるおそれがある旨を明記する。
また、農林水産省は、漁協が独占禁止法に違反する行為及び独占禁止法に違
反するおそれのある行為を行わないことを表明し、独占禁止法を遵守するよう、
都道府県に対して漁協を指導する旨助言する。
c 農林水産省は、独占禁止法に違反する行為及び独占禁止法に違反するおそれ
のある行為が行われていないかについて、漁業者に対してアンケートを実施し、
漁協が客観的な評価を受ける仕組みを構築する。アンケート結果を踏まえ、必
要に応じて、要因分析を行い、都道府県に対して改善策を検討するよう助言す
る。また、アンケート結果を公正取引委員会と共有する。
d 公正取引委員会は、アンケート結果に限らず、漁協による独占禁止法に違反
する行為が認められた場合には排除措置命令等、違反のおそれや違反につなが
るおそれがある場合には警告・注意を行うなど、迅速かつ厳正・的確に対処す
る。
e 農林水産省は、漁協における水産物等の適正取引に関する相談窓口について、
全漁業者が認知できるよう、様々な案内を行い、周知徹底を図る。
f 農林水産省は、上記 a~e の取組による現場での浸透度合いの成果の調査を行
い、調査結果を踏まえて、翌年度の取組に反映する。
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