デジタル田園都市国家構想基本方針(案) (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai8/gijisidai.html |
出典情報 | デジタル田園都市国家構想実現会議(第8回 6/1)《内閣官房》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
デジタル田園都市国家構想の実現に向けた方向性
1.取組方針
地方では、地域経済の活性化や東京圏への過度の一極集中の是正、人口減少・少
子高齢化への対応、教育の質の維持・向上、適切な医療水準の確保などの課題に、
感染症に伴う新たな課題が加わり、地方が解決すべき社会課題はより複合的なもの
となっている。
第1章で掲げたような基本的な考え方にのっとった上で、様々な分野におけるデ
ジタル技術の実装を行い、多岐にわたる地方の社会課題をデジタルの力を活用して
解決していく。また、その前提として、地方においてデジタル基盤や、デジタル人
材を確保することが重要である。あわせて、デジタル技術になじみの薄い高齢者や
障害者など、デジタル化の恩恵を受けられない人を生まないための取組も求められ
る。こうした考え方に立ち、(1)デジタルの力を活用した地方の社会課題解決、
(2)デジタル田園都市国家構想を支えるハード・ソフトのデジタル基盤整備、(3)
デジタル人材の育成・確保、(4)誰一人取り残されないための取組、の4つの柱に
基づく取組を進めることにより、構想の実現を目指すこととする。
様々な施策をフル活用し、地方の自主的・主体的な取組を支援する。その際、将
来的に自走化できるよう工夫された取組であることを重視して支援を行うとともに、
デジタル活用に意欲的な地域を選定し、モデル的な取組を重点的に支援しつつ、他
地域の横展開を促す、言わば優良な「点」の取組を面的に広げていくことにより、
あらゆる地域において早期に構想の実現が進むよう取り組む。また、構想の実現に
向けた取組を進めることで地域の魅力を高めた上で効果的な情報発信を行い、地方
に人や投資を呼び込むことも重要である。
(1)デジタルの力を活用した地方の社会課題解決
地方活性化を図るため、地方の経済・社会に密接に関係する様々な政策分野にお
いてデジタルの力を活用した社会課題解決や魅力向上を図ることが必要である。こ
れらを実現する上で重要な要素として、①地方に仕事をつくる、②人の流れをつく
る、③結婚・出産・子育ての希望をかなえる、④魅力的な地域をつくる、という4
つの類型に分類して、それぞれの取組を推進する。これらを通じ、2024 年度末まで
にデジタルの実装に取り組む地方公共団体 1,000 団体の達成を目指す。
①地方に仕事をつくる
(現状と課題)
感染症の影響により落ち込んだ、宿泊業や飲食店等についてはまだ回復の途上に
ある。有効求人倍率も多くの地域で感染症拡大以前の水準には戻り切っていない。
地方が経済的に自立するために、地域を支える産業の振興や起業を促し、活発な経
済活動を確立することが不可欠である。そのため、デジタル技術の活用を図りつつ、
地域内外から地方のイノベーションを生む多様な人材・知・産業の集積を促し、自
らの力で稼ぐ地域を作り出すことが重要である。また、若年層の女性が地方から東
6