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提案書14(2601頁~2800頁) (137 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

374102
傍ストーマヘルニア手術
日本ヘルニア学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

13外科
18消化器外科

関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)

リストから選択

「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
有無をリストから選択

追加のエビデンスの有無

提案される医療技術の概要
(200字以内)

開腹下に傍ストーマヘルニアを人工物(メッシュ)を用いて修復する.

文字数: 32
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

傍ストーマヘルニア手術
傍ストーマヘルニアはストーマ作成後最も高頻度な合併症であり,術後観察期間が長くなるにつれその頻度は増し2年以降
では50%以上に発生すると考えられている(参考文献1).傍ストーマヘルニアは患者QOLを著しくて低下させるため,外科
手術がしばしば必要になる(参考文献2).傍ストーマヘルニアは腹壁瘢痕ヘルニアの一種であるが,ヘルニアの一部を腸管
が構成するという特殊性から”複雑腹壁瘢痕ヘルニア”に分類され,近年の大規模なデータベース(参考文献3,4)では,
一般的な腹壁瘢痕ヘルニアよりも手術が困難で手術成績も不良であると記載されている.このため,従来の腹壁瘢痕ヘルニ
アとは別個に保険収載されるべきである.

文字数: 299
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

全身麻酔が可能な傍ストーマヘルニア患者

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

全身麻酔下で開腹し,腹腔内癒着剥離後に傍ストーマヘルニアを十分に露出する.ヘルニアのサイズに見合ったメッシュ
(ヘルニア門半径:メッシュ半径=1:4あるいはヘルニア門面積:メッシュ面積=1:16)でヘルニアを被覆し,縫合ある
いはタッカーで固定する.

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号
医療技術名

633 1
腹壁瘢痕ヘルニア手術

既存の治療法・検査法等の内容

現在保険収載されている”腹壁瘢痕ヘルニア手術”は開腹下にサイズや部位等にかかわらず,腹壁瘢痕ヘルニアを(主に
メッシュで)閉鎖する術式である.

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

③にあげた腹壁瘢痕ヘルニアには様々なバリエーションがある.腹部正中に発生した小さなヘルニアであれば修復は容易で
あるが,横径10cmを超えるようなヘルニア,再発ヘルニア,傍ストーマヘルニアなどは再発率や合併症発生率が高く,”複
雑ヘルニア”と定義される.中でも傍ストーマヘルニアはヘルニアの一部を腸管が構成するという解剖学特殊性から,欧州
ヘルニア学会では通常の腹壁瘢痕ヘルニアとは別に診療ガイドラインが作成されている.本邦におけるNational Clinical
Database (NCD)でも,傍ストーマヘルニアは通常の腹壁瘢痕ヘルニアとは差別化されている.近年の2つのnation-wide
cohort studyでは,傍ストーマヘルニア手術は再発率13.5-35.9%(参考文献3),20%以上が5年以内に再手術(参考文献
4)と手術成績不良と報告している.
傍ストーマヘルニアを含めた複雑ヘルニアの治療成績が不良であるため,2010年にデンマークではこれらの手術をセンター
化した.結果,センター化前後で緊急傍ストーマヘルニア手術における再手術例は44.9%から23%に,手術死亡は10.3%か
ら2%に減少した.(参考文献5).

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

2b

ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

欧州ヘルニア学会における傍ストーマヘルニア診療ガイドライン
(参考文献1)では,傍ストーマヘルニア手術は熟練した外科医
であれば安全に施行しうる

200
200
現在のDPC登録から本術式の実際の施行件数を知ることはできない.日本オストミー協会の調べ(平成23年)では本邦のス
トーマ保有者数は約150,000人ほどである.ストーマの~30-40%に本ヘルニアが発生すること,永久ストーマが約4割程度で
あること,またそのうちの11-70%が手術に至ることを考慮すると,年間約1,800例ほどの手術症例数が発生することになる
(150,000x0.3x0.4x0.1=1,800).しかし実際には,保存療法で経過観察される症例も多く,年間数百件が妥当な症例数と考
える.

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