提案書14(2601頁~2800頁) (43 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
369201
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
スリーブ状胃切除術(腹腔鏡下)(適応拡大について)
日本肥満症治療学会
18消化器外科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
06糖尿病内科
関連する診療科(2つまで)
13外科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
腹腔鏡下胃縮小術(スリーブ状切除によるもの)(適応拡大について)
有
追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
K
656-2
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
○
その他」を選んだ場合、右欄に記載
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は大弯側の胃を切除し小弯側の胃をバナナ状に残す、吻合の無い非常にシンプルな肥満外科手術であり、安全性と有
効性を兼ね備えている。世界中で急速に増加しており、現在世界でも過半数を占めている術式である。通常、5-7個の自動縫合器を使用する。わ
が国においても有効性と安全性が確認されており、2014年に先進医療から保険収載され、2022年には900例以上施行された。
文字数: 193
再評価が必要な理由
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は現在までにわが国で2,800例以上に施行され、良好な減量効果が報告されている。2013年に発表された日本肥満症
治療学会のガイドラインでは、合併疾患治療が主目的の手術の適応は、糖尿病か、または糖尿病以外の2つ以上の合併疾患を有するBMI32以上で
あった(資料1)。わが国からBMI30-34.9に対するスリーブ状胃切除術の良好な術後5年の減量結果や代謝改善効果が報告されている(資料2)。2021
年に発表された日本肥満症治療学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会の3学会合同委員会のガイドラインでは、BMI32以上でコントロール不良の糖
尿病(HbA1c≧8.0%)に対しては肥満外科手術(減量・代謝改善手術)を治療選択肢として考慮すべきとしている(資料3)。さらに昨年発表された米
国代謝肥満外科学会(ASMBS)と国際肥満代謝外科連盟(IFSO)のガイドラインでは、BMI30以上の糖尿病に肥満外科手術を推奨し、BMI30以上で内科
的治療抵抗性を有する合併疾患がある場合には治療選択肢として考慮すべきとした。またアジア人にはBMI30以上の基準を27.5以上にすべきと述
べられている(資料4※)。さらに昨年、術後長期の糖尿病、高血圧症、脂質異常症の薬代の減少も報告された(資料5※)。「追加のエビデンスには
※を付記」
【評価項目】
現行の適応基準は、ア)6ヶ月以上の内科的治療によっても十分な効果が得られないBMIが35以上の肥満症の患者であって、糖尿病、高血圧症、脂
質異常症又は閉塞性睡眠時無呼吸症候群のうち1つ以上を合併しているもの、あるいは、イ)6ヶ月以上の内科的治療によっても十分な効果が得ら
れないBMIが32-34.9の肥満症の患者であって、ヘモグロビンA1c(HbA1c)が 8.0%以上(NGSP値)の糖尿病、高血圧症( 6ヶ月以上、降圧剤によ
る薬物治療を行っても管理が困難(収縮期血圧 160mmHg 以上)なものに限る。)、脂質異常症( 6ヶ月以上、スタチン製剤等による薬物治療を
行っても管理が困難(LDLコレステロール 140mg/dL 以上又はnon-HDL コレステロール 170m/dL 以上)なものに限る。)又は閉塞性睡眠時無呼吸
症候群(AHI ≧30 の重症のものに限る。)のうち2つ以上を合併しているものに対して、腹腔鏡下にスリーブ状胃切除術を実施した場合に限り算
定するとされており、本来、本技術により恩恵を受けるべき患者が手術を受けることができない状況となっている。
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
したがって、ア)6ヶ月以上の内科的治療によっても、十分な効果が得られないBMIが35以上の肥満症の患者であって、糖尿病、高血圧症、脂質異
常症又は閉塞性睡眠時無呼吸症候群のうち1つ以上を合併しているもの、あるいは、イ)6ヶ月以上の内科的治療によっても十分な効果が得られな
いBMI32-34.9の肥満症の患者であって、コントロール不良の糖尿病(HbA1cが8.0%以上)の合併しているものか、高血圧症、脂質異常症又は閉塞性
睡眠時無呼吸症候群のうち2つ以上を合併しているもの対して、腹腔鏡下にスリーブ状胃切除術を実施した場合に限り算定するに適応拡大するこ
とを要望する。
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):770,438円
外保連試案2022掲載ページ:198-199
外保連試案ID(連番):S93-0240900
技術度:D 医師(術者含む):4 看護師:2 その他:0 所要時間(分):180
------------------------------------------------------------------(ここまで)
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
腹腔鏡下胃縮小術(スリーブ状切除によるもの)は、2014年に先進医療から保険収載された。腹腔鏡下に胃を縦切りに切除し、30㎏以上の減量効果
により、糖尿病などの肥満関連健康障害が高率に治癒・寛解する。現時点では施設基準が設けられている。またその適応はBMIが35以上の糖尿
病、高血圧症、脂質異常症又は閉塞性睡眠時無呼吸症候群のうち1つ以上を合併しているものであった。2020年の保険改定で、非常に限られた
BMI32.5-34.9の肥満症に適応が拡大され、さらに2022年の保険改定でも非常に限られたBMI32-34.9の肥満症に適応が拡大されたが、わが国のガイ
ドラインにもない根拠の乏しい適用基準であった。
K
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
656-2
医療技術名
腹腔鏡下胃縮小術(スリーブ状切除によるもの)
2643