第28回過労死等防止対策推進協議会 全体版資料 (123 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40481.html |
出典情報 | 過労死等防止対策推進協議会(第28回 6/4)《厚生労働省》 |
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3.啓発関係
1)
啓発授業が単なる法令のポイント紹介等に終わらないよう、過労死等の案件につ
いて深く関わっている当事者、弁護士、産業医や、労働経済・労務管理研究者など
社会政策研究者が、企画や講師として参画するよう、運用面での配慮が必要です。
過労死防止学会としても、企画等に積極的に参加できる方々をご紹介できるようリ
ストの作成に取り組んでいきたいと考えています。
2)
予算的な制約から講師は近隣から呼ぶことが原則で、遠方の場合にはオンラインで
行うという運用方針について、当事者の方々で周知啓発にご協力いただける方、学
生・市民に上手く伝えられる方は、必ずしも全国各都道府県にいるわけではありませ
ん。とくに地方では、東京、大阪など大都市圏と異なり隣県から当事者・家族の方々
を招聘することが難しいこともあります。
オンラインではなく対面だからこそ伝わることもありますので、地域の実情を考慮
した運用を要望します。
3)
地域での過労死等防止シンポジウムについて、各地の自治体や労働局には主催者・
協力者の立場として、参加するだけでなく、周知し参加者を広く募る役割を果たすこ
とが求められます。実施にあたっては、近隣の過労死防止学会所属の会員等を企画委
員や講師の中に加え、広くシンポジウムを周知し集客に努める具体的な手立てが講じ
ることを要望します。
4.
勤務時間の把握と労働災害の認定について
労働時間の把握に当たって、裁量労働、テレワーク、フリーランスや副業などが拡
大していることから、実態に反して労働時間から除外されることがないように注意を
要することを記載することを要望します。とくに、重点業種の労働災害の認定の際に
は、労働時間の実態をふまえた適正な認定が必要だと考えます。
5.
重点業種等について
1) 学校教員について
3 月資料の案では、前回大綱より後退しているように見えます。教員の働き方改
革について、本大綱においては文部科学省のように教育の質の向上の観点で書くの
ではなく、教員の労働安全衛生、過労死等防止の観点から書くことを要望します。
これまでの調査結果などもふまえて、①勤務間インターバルの導入、②教員の定
員増はもとより、クラス定員の削減、授業時間数の削減、教科担任制の拡大、部活
動の地域移行など、業務内容・業務時間帯・業務遂行方法の見直しなどによる業務
負担の軽減する具体的な方法を明記することを要望します。
文科省の中教審資料によれば、令和 4 年(2022 年)の「教員勤務実態調査」で
は、授業、朝の業務、学習指導時間など時間が増えている業務項目があり、いまだ
に在校時間等が平日小学校で 10 時間 45 分、中学校で 11 時間 1 分と長い。長時間労
働者も減少しているとはいえ、平日 30 分しか減少しておらず、結果的に、1 週間 55
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