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提案書21(4001頁~4203頁) (175 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑥普及性

年間対象患者数(人)

75歳以上の糖尿病患者:1,796万人(人口)×19.6%(糖尿病の頻度)×0.6(受療率)=2,120,000

国内年間実施回数(回)

9,000人(医師数)×80人(患者数)=720,000

※患者数及び実施回数の推定根拠等

75歳以上の外来高齢糖尿病患者に対してDASC-8を用いて血糖管理目標を設定し、総合機能評価に基づいた食事、運動、薬物
などの管理を行った際に算定する。75歳以上の外来糖尿病患者は1796万人(人口)×0.196(国民健康・栄養調査による糖
尿病の割合)×0.6(受療率)より約212万人と推定される。血糖管理目標を設定し、さらに服薬、運動、栄養、インスリン
注射などの療養上の管理も行い、カルテにも記載することが求められるので、実施人数(回数)は約3分の1が想定され
る。下記基準を満たす医師約9000人(高齢者総合機能評価研修修了者約3000人+糖尿病専門医 約4500人+老年病専門医約
1500人)が約80人の患者に1回実施するとして、72万回/年と推算される。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

高齢者の機能状態に応じた血糖管理目標を設定し、低血糖なく治療することは糖尿病や高齢者診療にとって重要な課題の一
つであるが、DASC-8の開発により実現可能となった。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

高齢者の厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

DASC-8は、医師または医師以外の職種(看護師、薬剤師、栄養士など)が行うことも可能であるが、当該測定結果に基づく
評価は、研修を修了した医師又は糖尿病の診療を担う医師が行わなければならない。

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

日本老年医学会主催「高齢者医療研修会」や全日本病院協会主催「総合評価加算に係わる研修」などの研修を修了した医師
又は老年病専門医、又は糖尿病を専門する医師が行わなければならない。

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

副作用なし

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

倫理的問題はない。社会的妥当性は大きい。


妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)

100点

その根拠

日本糖尿病学会の「糖尿病治療に関連した重症低血糖の調査委員会」の報告から推定すると、救急で搬送される重症低血糖
の患者数は本邦で年間約2万人と推定され、その中で半数以上は75歳以上であり、約半数は75歳以上の目標下限値の
HbA1c7.0%を下回っていた(参考文献2)。DASC-8によって適正な血糖管理目標を設定することにより重症低血糖を防ぎ、さ
らに認知機能やADLの評価結果に基づいて、薬物有害事象防止、服薬アドヒアランス向上などの対策を立て、服薬、運動、
栄養、インスリン注射等の療養上の管理を行うことで、特定疾患療養管理料以上の効果が期待できる。基準を満たす対象数
が72万人と多いことやすでに認められている入院高齢者に対する総合機能評価の点数に合わせて、特定疾患療養管理料に加
えて100点が望ましいと考える。DASC-8により適正な血糖管理目標の設定により、75歳以上の低血糖を減少させるだけでな
く、カテゴリーに基づいた認知機能障害やフレイルの進行予防の対策、ポリファーマシー対策として治療の単純化が行われ
ることによってさらに医療費削減が見込まれる。

⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

区分



番号

なし

技術名

なし

具体的な内容

なし
減(-)

プラスマイナス

予想影響額

予想影響額(円)

低血糖だけで6.8億円、それ以外も含めると116億6千万円

その根拠

DPCデータでは糖尿病の重症低血糖による入院は年間約2万人で、入院費用の中央値25.9万円、総計51.8憶の医療費を要して
いるが、その約半数が75歳以上である(参考文献4)。低血糖による認知症、骨折、心血管疾患の発症でさらに多くの医療
費を要する。高齢者の重症低血糖頻度は1.23~2.76%で、75歳以上で特に多い。今回の年間推定対象者72万人のうち重症低
血糖が1.5%におこると推定されるが、この技術で重症低血糖を半分、つまり0.75%(5,400人)減らすと推算すると、入院
費用を25.9万円と仮定し約14億円の医療費が年間削減される。本検査料の算定費用720,000回x100点=7.2億円を差し引く
と、6.8億円の医療費が削減できる。さらに、総合機能評価に基づいた医療で年間に医療費が約1.8%削減できることが示さ
れており、今回の年間推定対象者7.2万人x75歳以上の平均年間医療費90.3万円(平成25年度国民医療費の概況)x1.8%=
約117億、本検査費用7.2億円を差し引くと、年間約109億8千万円、低血糖関連を合わせると116億6千万円の医療費削減効果
が予想される。

備考

特になし

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
特になし
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

3)調べていない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

該当せず
d. 届出はしていない

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他

なし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

なし

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