提案書21(4001頁~4203頁) (50 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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プレーンテキスト
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提案番号(6桁)
申請技術名
申請学会名
733204
液状化検体細胞診加算の見直し
日本臨床細胞学会
【技術の概要】
液状化検体細胞診(Liquid-based cytology;LBC法)
は,従来の直接塗抹法と異なり,採取した細胞を
専用の保存液バイアルに回収し細胞浮遊液として
保管した後,専用の標本作製装置を用いて 細胞
診標本を作製する方法である。専用の装置で標本
を均一に薄く塗抹することで、検体不良をへらし
偽陰性をなくすことができる。
【対象疾患】
子宮膣部、子宮内膜など婦人科領域以外に
乳腺、甲状腺など細胞診の対象となるすべての
臓器及び疾患
【既存の治療法との比較】
これまでの細胞診標本は用手法で標本作製が行
われており、作製者間の差が多く、偽陰性の発生
の原因となっていた。LBCでは均一な標本作製が
可能である。さらにLBCは検体の長期保存、複数
枚の標本作製が可能であり、分子遺伝学検索が可
能である。
遺伝子変異解析
免疫染色
HPVの同定
【有効性】
① 女性にとって婦人科の受診は羞恥心・不安感、緊張感の強い
診察である。誰しも、必要最小限の受診回数としたいものである。
しかし、従来法での標本採取では、細胞量が少ない、乾燥してい
るなど、不良検体が1%あり、また偽陰性が8.6%発生していた。ま
た、異常細胞が出現したときにはHPVウィルスの有無を検査する
必要があり、再度の婦人科診察が必要となる。LBCは不良検体の
発生は0%にする技術であり、偽陰性も減少することができる。さ
らに、検体の保存が可能であり、後日HPVウィルスの有無を追加
検索することも可能である。LBCは、女性にとって非常にストレ
スフルな婦人科診察の回数を1回のみにできる、非常に有用な技
術である。
しかしLBCにかかる標本単価は880円/件であり、従来法と比較し
ても36点では不十分である。そしてこのことがLBCの普及のネッ
クになっている。
② 婦人科以外の細胞診においては、初回算定が認められていな
い。このことから免疫染色、遺伝子解析などの追加検査のために
は再検査という無駄が発生している。この無駄をなくすためにも
この規定を撤廃し初回から算定できるようにする必要がある。
【診療報酬上の取扱い】
①婦人科材料等LBC加算の増点:
要望点数、85点
②穿刺吸引細胞診、体腔洗浄等に対するLBC加算:
点数変更なし、初回からの算定を要望
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