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提案書21(4001頁~4203頁) (53 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

特になし

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

特になし

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

特になし

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

採血に伴うリスク(穿刺部位の痛み、圧迫不足による内出血など)のみで頻度は低い。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし



妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

点数(1点10円)

初回月:470点+280点/月、翌月以降:470点/月

その根拠

特定薬剤治療管理料1として既に算定されている薬剤の点数に準じた。

区分

その他(右欄に記載する。)

番号

該当なし

技術名

該当なし

具体的な内容

該当なし

該当なし

プラスマイナス

増(+)

予想影響額(円)

709,469,600円/年(止痢薬の薬剤代減少より算出。G-CSF製剤、抗菌薬、解熱薬の薬剤代減少および入院費用の減少を考慮
すると、更にこれより低い額となる)

その根拠

・特定薬剤治療管理料:755,300,000円/年(7,500円x70,000人+4,700円x49,000人)
・提案医療技術による副作用回避に基づき、副作用に対して処方される薬剤(G-CSF製剤、抗菌薬、解熱薬、止痢薬など)の
使用量が減るため、これらの薬剤代が減少する。例えば参考文献2に基づき止痢薬ロペラミド(1mg:6.2円)の薬剤代の差額
を算出すると、下痢の発現頻度は従来の投与群Arm Aでは60%、AUCに基づく用量調節群Arm Bでは16%であることから、提案
医療技術によって44%の患者で止痢薬が不要となるため、年間患者70,000人のうち30,800人(70,000人x0.44)で止痢薬が不要
となる。したがってロペラミド1mgを1日4回服用し、下痢の持続期間を5日間として、大腸癌術後補助療法の規定投与回数
である12コースを施行した場合、6.2x4x5x12x30,800=45,830,400円が年間の差額となる。
・影響額 755,300,000円-45,830,400円=709,469,600円
*なお重度の下痢や好中球減少では入院加療を要するため、これらを回避することで入院に係る費用も減少することができ
る。

備考

がん薬物療法におけるTDMの経済評価に関する包括的なレビュー研究(参考文献5)では、検討された11論文のいずれもが増
分費用効果比(incremental cost-effectiveness ratio:ICER)を指標としてTDM実施による費用効果が示されていると報告し
ている。なお11論文のうち5-FU注のTDMの論文が4報含まれており、それらの増分費用効果比は$6,539/QALY、
$21,424/QALY、$11,564/QALY、$13,168/LYGであり、いずれも支払い意思額(willingness to pay:WTP)の閾値を下回ってい
ることから、5-FU注治療におけるTDMの実施は費用効果をもたらすとしている。なお11論文中には既に特定薬剤治療管理料
対象薬として保険収載されているイマチニブのTDMによる費用効果を示す論文も4報含まれており、5-FU注のTDMも同様に保
険診療として実施され、多くの患者に適用される状況が望まれる。

予想影響額

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
該当なし
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない

該当なし

a. 承認を受けている

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

⑭その他

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

【⑬先進医療について】
「FOLFOX6単独療法における血中5-FU濃度モニタリング情報を用いた5-FU投与量の決定」として新津医療センターの宗岡克
樹医師が平成26年に承認を受けていた。当該先進医療技術では、血中5-FU濃度測定試薬(My5-FU:ファルコバイオシステム
ズ社)を用いた臨床化学自動分析装置での血中5-FU濃度測定に限定されていたことから診療報酬区分D(検査)に該当してお
り、今回の申請技術である「特定薬剤治療管理料」すなわち臨床報酬区分B(医学管理等)とは異なる位置づけである。なお
当該先進医療技術においては対象が「FOLFOX6単独療法」に限定されており、分子標的治療薬(アバスチン、セツキシマブ、
パニツムマブ)との併用が標準治療とされている中で、これら併用患者が対象から除外されていたため症例登録が捗らず、
先進医療会議にて削除が適切と評価された結果が平成30年1月に通知されている。
なお今回の本提案に、宗岡医師は関与していない。

国際TDMCT学会(International Association of Therapeutic Drug Monitoring and Clinical Toxicology)
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

朴成和(前・国立がん研究センター中央病院消化管内科科長、現・東京大学医科学研究所附属病院腫瘍・総合内科教授):
⑤に研究結果を記した「日本人でのAUC分布状況を把握するために実施された臨床試験(UMIN000035580)」の実施研究者であ
り、国際TDMCT学会のガイドライン(参考文献4)の著者の1人である。

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