提案書21(4001頁~4203頁) (184 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
審議される医療技術名
保険適用を希望する企業名
インフルエンザ核酸検出(迅速)
東ソー株式会社
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
01内科
02呼吸器内科
関連する診療科(2つまで)
22小児科
提案される医療技術の概要
(200字以内)
インフルエンザ診断には主に抗原検査が用いられてきたが感度が低く偽陰性が生じている。既存項目であるD023微生物
核酸同定・定量検査の13インフルエンザ核酸検出は、より感度が高いがインフルエンザの感染が疑われる重症患者のみに
算定とされている。近年、技術進歩により抗原検査と同程度に簡便で迅速な核酸検出検査キットが薬事承認されていること
から、診療所等でも核酸検出を用いた迅速診断が可能な状況となった。
文字数: 197
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
インフルエンザ
インフルエンザでは、治療の際発症後48時間以内の抗ウイルス薬投与が推奨されることや、新型コロナとの同時流行下で
の感染対策のため、早期の確定診断が望ましい。しかし、診断に広く用いられている抗原検査は、核酸検出検査と比較して
検出感度が低く、発症後早期では偽陰性が生じることが知られている(参考文献1~3)。一方、核酸検出検査について
は、発症後24時間以内にて核酸検出検査でのみ診断可能な症例が多くみられることが報告されており(参考文献4、
5)、核酸検出検査の活用によって早期診断可能な症例が多く存在することが示唆される。以上から、インフルエンザ核酸
検出を診療所等で使用可能にすることが妥当であると考える。
文字数: 300
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
以下のいずれかに該当するインフルエンザの感染が疑われる患者
・入院を要する患者
・重症化リスクを有する患者
・発症後24時間以内で抗ウイルス薬投与が検討される患者
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
インフルエンザ核酸検出は、生体試料中のインフルエンザウイルスのRNAを検出する技術である。
近年、抗原検査と同程度の操作、所要時間で実施可能な核酸検出検査キットが薬事承認されている。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
D
番号
023
医療技術名
インフルエンザ核酸検出、インフルエンザウイルス抗原定性
既存の治療法・検査法等の内容
インフルエンザ核酸検出は、生体試料中のインフルエンザウイルスのRNAを検出する技術である。現在、「インフルエン
ザ核酸検出」はインフルエンザの感染が疑われる重症患者のみに算定とされており(R4保医発0304第1号)、410
点を算定している。
インフルエンザウイルス抗原定性は、生体試料中のインフルエンザウイルスの抗原を検出する技術である。発症後48時間
以内に実施した場合に限り算定とされており、136点を算定している。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
研究結果
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
22
高感度・迅速なインフルエンザ核酸検出によって、発症後早期の診断が可能となる。インフルエンザの治療においては、発
症後48時間以内の抗ウイルス薬投与が推奨されることから、早期診断が治療に寄与することが見込まれる。
インフルエンザ発症後24時間以内は核酸検出検査でのみ診断可能な症例が多くみられる。
インフルエンザの感染が疑われる患者182名の鼻咽頭拭い液を用い、抗原検査及び核酸検出検査を実施したところ、抗原
検査及び核酸検出検査共に陽性が74例、核酸検出検査のみ陽性が20例、抗原検査及び核酸検出検査共に陰性が88例で
あった。核酸検出検査のみ陽性の症例のうち、発症後24時間以内の症例の割合は85.0%であった。また、核酸検出検
査のみ陽性の症例中の発症後18時間以内の症例の割合は70.0%で、抗原検査及び核酸検出検査共に陽性の症例中の発
症後18時間以内の症例の割合の43.2%と比較して、顕著に高かった。(参考文献4)
2a
ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性
13、012
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
年間対象患者数(人)
24.2百万人
国内年間実施回数(回)
968千回
※患者数及び実施回数の推定根拠等
インフルエンザ核酸検出検査の有効活用に向けた提言(一般社団
法人日本感染症学会 感染症遺伝子検査委員会、一般社団法人日
本臨床微生物学会 感染症領域新規検査検討委員会)(参考文献
6)
年間対象患者数については、新型コロナウイルス流行前の第1回~第6回NDBオープンデータの平均を用い、インフルエ
ンザ抗原定性及びインフルエンザ核酸検出の算定回数の合計とした。国内年間実施回数については、医療機関への専用装置
の普及率を10%、抗原検査との併用を考慮し装置導入施設での核酸検出検査の使用数は患者数の40%と推算し、国内年
間実施回数としては、24.2百万×0.1×0.4=968千回と推算した。
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