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提案書21(4001頁~4203頁) (90 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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特になし
研究結果
6
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

年間対象患者数(人)

約240,000人

国内年間実施回数(回)

約280,000件

米国神経筋電気診断学会のposition stetement:参考文献1として
記載

⑥普及性

※患者数及び実施回数の推定根拠等

令和3年6月の診療行為別統計において、該当の筋電図検査は合計26,330件であった。これを単純に12倍すると約320,000件
となる。このうち同月内での複数検査数、同一人の年間の複数検査数を帝京大学病院のデータから求めて、それを適用して
上記を概算した。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

日本臨床神経生理学会では、臨床神経生理学会専門医(脳波分野)と臨床神経生理学会専門医(筋電図・神経伝導分野)を
2004年から同時に制度として開始し、現在脳波分野652名、筋電図・神経伝導分野557名と、ほぼ拮抗した数の専門医を擁し
ている。現在両分野とも学会認定機構承認専門医を目指して日本内科学会に申請を行っている。未だ認定は受けていないも
のの、内科学会からは、筋電図・神経伝導分野の方が専門技能としての確立度は高いと思われるとのコメントもいただいて
いる。にも関わらず、現在の規定では、類似検査である脳波検査と比べて
・神経疾患評価の基本手技である神経学的検査と同月に行った場合に、筋電図検査の判断料が独立して算定できない。
・高度認定施設において施行された場合の判断料1が設定されていない。
の2点において不均衡がある。特にギラン-バレ症候群や重症筋無力症クリーゼなど神経救急疾患として来院する疾患も対
象疾患には含まれている。それ以外の疾患も含めて、同一月(しばしば同一日)に神経診察(神経学的検査)と筋電図検査
を行うことは患者にとっても大きな利益となるのに、保険点数上はそれがかえって不利益になるように設定されており、脳
波検査との不公平が著しい。
施設基準についても、単線維筋電図検査の施設基準においては臨床神経生理学会の教育施設であることが含まれており、そ
の価値は既に公的に認められている。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

下記の施設の要件、人的要件を満たす場合に、筋電図検査判断料1を算定できる。
施設要件:日本臨床神経生理学会の認定教育施設(筋電図・神経伝導分野)において行われた場合

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

筋電図診断を担当した経験を5年以上有する医師が筋電図診断を行い、その結果を文書により当該患者の診療を担当する医
師に報告した場合

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

特になし

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

筋電図検査(神経伝導検査、単線維筋電図等を含む)の検査施行自体は保険収載されており、安全性は確立されている。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

筋電図検査(神経伝導検査、単線維筋電図等を含む)の検査施行自体は保険収載されており、倫理性・社会的妥当性は確立
されている。



妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

点数(1点10円)

筋電図検査判断料1: 350点、筋電図検査判断料2: 180点

その根拠

脳波検査判断料1, 2と同じ

区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)



番号

D241

技術名

神経・筋検査判断料(対象を改定)

具体的な内容

神経・筋検査判断料の算定対象から、D239 筋電図検査を外す。それ以外のD239-2、D239-3(神経学的検
査)、D239-4、D239-5、D240、D242については現在のまま(神経学的検査以外のこれらの各検査につ
いてはそれぞれ小さい分野であり、専門性がそれほど高いわけではなく専門医の設定もない。救急の判断を要することが多
い疾患でもないので現状の設定で問題ない)。
不変(0)

プラスマイナス

予想影響額

予想影響額(円)

0円

その根拠

令和3年6月の診療行為別統計において、該当の筋電図検査は合計26,330件であった。前述の帝京大学統計からの類推から、
同一月の検査を考えると判断料算定はその9割においてされていると考えられる。一方、同一月の筋電図検査以外の神経筋
検査は49535件であり、その大半は神経学的検査(46985件)であって、判断料も同じく月1回の算定となっていると思われ
る。筋電図検査件数x0.9 + 他の神経筋検査件数は73232件となるが、実際に算定されている神経筋検査判断料は71029件で
あり、その差2203件が今回の変更で増える点数(そのほとんどが、現在は神経筋検査と筋電図検査が同一月のために算定で
きない件数)と推測される。そのうちの15%が判断料1を算定するとした場合(参考:脳波では判断料の13%が判断料1)、月
間の点数増加は452,717点となる。一方、この措置によって筋電図検査前の神経診察が促進され、また専門施設での検査施
行が促進されると、検査内容の厳選による検査件数自体の減少が期待される(一般に熟練検者・施設ほど検査件数は少な
い)。このために筋電図検査点数が3%減少するだけでも、539,393点の減少となる。両者は拮抗しており、推測の数字が含
まれることを考えると、増減の影響は相殺するものと推測される。

備考

神経筋検査技術向上による診断の適正化により治療の適正化も期待できるが、現況では定量化困難。

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