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参考資料6 令和4年度厚生労働科学特別研究事業「医療用医薬品・医療機器等の供給情報を医療従 事者等へ適切に提供するための情報システムの構築に向けた研究」(研究代表者:坂巻弘之) (164 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35103.html
出典情報 医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議 供給情報ワーキンググループ(第1回 9/7)《厚生労働省》
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る仕組みである。

必要な受診が抑制され、救急医療費などが増加す

健康維持機構(HMO):最も古典的なマネジドケ

るのではないかとの指摘もある。

アプランである。一定地域において、加入者に対し

2. 薬事承認と外来償還価格(連邦政府)

医療保険や医療サービスを包括的に提供する。加
入者は定期的に定額保険料を支払い、健康維持機

(1) 薬事承認と薬事承認の根拠法・承認組織 24)

構(HMO)が契約するネットワーク内の医療提供者

米国における医薬品は、FDA によって、連邦食

から各種サービスを受ける。保険者からネットワーク

品・医薬品・化粧品法(FDCA :Federal Food, Drug

内の医療提供者への報酬支払いは患者 1 人当たり

and Cosmetic Act)及び医薬品価格および特許期限

定額前払い方式(キャピテーション)が原則である

復活法(Drug Price Competition and Patent Term

が、最近では医師への報酬支払いに出来高払いを

Restoration Act)に含まれるハッチ-ワックスマン法

取り入れている健康維持機構(HMO)が増えてい

(Hatch-Waxman Act)に基づき、承認される。FDA

る。

の中にある医薬品評価研究センター(CDER:

優先プロバイダー組織(PPO):健康維持機構

Center for Drug Evaluation and Research)は、生物

(HMO)と同様に、加入者は基本的に保険者の契

学的治療薬やジェネリック医薬品を含む一般用医

約するネットワーク内の医療提供者を利用するが、

薬品と処方箋医薬品を規制している。また、フッ素

ネットワーク外の医療提供者を利用した場合も医療

入り歯磨き粉、制汗剤、フケ取りシャンプー、日焼け

費の支払いを受けることができる。ただしネットワー

止めといったものもすべて医薬品とみなされ医薬品

ク外の医療提供者を利用した場合、自己負担額は

評価研究センター(CDER)の管轄である。

高くなる。

なお、以下の治療用生物製剤は、連邦食品・医

ポイント・オブ・サービス(POS):健康維持機構

薬品・化粧品法(FDCA)の他、公衆衛生法(PHS:

(HMO)と優先プロバイダー組織(PPO)を混合させ

Public Health Service Act)に基づいて、生物製剤評

たプランで、加入者は、最初にプライマリケア医の

価研究センター(CBER:The Center for Biologics

診察を受けるが、その後専門医による診療が必要

Evaluation and Research)によって規制される 25)。

な場合は、ネットワーク内外いずれかの医療提供者

・in vivo 用モノクローナル抗体

を選択することができる。ネットワーク外の医療提供

・サイトカイン、成長因子、酵素、免疫調節剤;

者を利用するとネットワーク内の医療提供者を利用

および血栓溶解薬

するのに比べて自己負担額は高くなる。

・動物または微生物から抽出された治療目的のタ
ンパク質(これらの製品の組換えバージョンを含

➂ 消費者主導型(HDHP/SO など)

む)(凝固因子を除く)

医療費の税控除が認められる各種口座(医療貯

・その他の非ワクチン治療免疫療法

蓄口座[HSA:Health Savings Account]など)を活用
した消費者主導型プランである。HSA は、2003 年

(2) 医療用医薬品分類 26)

のメディケア改革法により創設された制度で医療貯

米国での医薬品分類は、処方箋医薬品と一般用医

蓄口座と高免責型の医療保険を組み合わせたもの

薬品の大きく二つに分類される。

である。医療貯蓄口座へは雇用主・従業員の双方

処方箋医薬品は、新薬とジェネリック医薬品、生物

が拠出し、年度末の残金は翌年繰越ができる。転

製剤で申請方法が異なる。

職後も利用可能である。保険給付の免責額が高額

すべての新薬は、米国での新薬申請(NDA:New

な代わりに医療費の税控除が認められている。本制

Drug Application)の対象である。新薬は以下の点

度は、受給者に対して、本当に必要で最も経済的

を踏まえて評価・承認される 27)。

な医療を選択するインセンティブを与える一方で、

・薬剤が申請された用途で安全かつ有効である

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