参考資料6 令和4年度厚生労働科学特別研究事業「医療用医薬品・医療機器等の供給情報を医療従 事者等へ適切に提供するための情報システムの構築に向けた研究」(研究代表者:坂巻弘之) (217 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35103.html |
出典情報 | 医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議 供給情報ワーキンググループ(第1回 9/7)《厚生労働省》 |
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公立病院もしくは協定内の病院では以下のサー
康保険基金は、関係するジェネリックグループの最
ビスがカバーされる。
・ 入院に関わる費用:従来の料金の 80%
も高価なジェネリック医薬品の価格に基づいての
・ 入院の前後に提供されるケア(例:麻酔科医と
み、納入された元の医薬品を払い戻す。先発医薬
の相談)。払い戻し率は、提供されたケアによ
品の価格がジェネリック医薬品の価格よりも高い場
って異なる。残りの 2 割は、補足的な制度の加
合は、残りを支払う必要がある。さらに、健康保険基
入状況によって、民間の保険会社が負担する
金の対象となる部分を前払いしないことを可能にす
場合がある。また、以下の特定の状況では、健
る第三者支払の恩恵を受けることはできない。薬剤
康保険制度によって全額が補償される場合が
師に配達された元の医薬品の全額を支払い、償還
ある。
を受けるために自身で健康保険基金にケアシートを
送る必要がある。そのため、ケアシートの処理にか
・ 連続 30 日以上入院した場合(31 日目から
100%保障)
かる時間を考慮すると、払い戻し期間が長くなり、場
・ 長期の病気で入院している。
合によっては払い戻し額が減額される場合がある。
・ 障害年金、寡婦・寡夫年金、障害年金に代わ
ただし、以下の場合には、第三者支払制度を適用
る老齢年金、軍人年金を受給している
できる。
・ 補完的な健康保険または国の医療補助を受
・ 医師が処方箋に正当な「代用不可」と記載して
けている 10)。
いる場合。
・
2.薬剤給付(カバー):入院、外来、カバーの範囲、個
人負担(民間保険の役割)11)
薬剤給付を受けるには、その医薬品が薬剤給付
・ 該当するジェネリックグループが責任定額料金
(TFR:Tarif Forfaitaire de Responsabilité)の対
象である場合。
リストに掲載されていることが必要となる。保険適用
・ ジェネリック医薬品の価格が先発医薬品の価
を受けるためには、ケアシートを健康保険組合に送
格以上である場合。
付する必要がある(薬剤師が電子的に自動送信す
3.薬事承認と外来償還価格 13)、14)
ANSM は、国を代表して、フランスにおける健康
る)。
医薬品は、医療上の有用性(SMR:Service
食品へのアクセスを許可し、そのライフサイクルを通
Médical Rendu)に応じて、重篤な疾患や障害に対
じて安全性を確保する公的機関である。医薬品が
応する代替性のない医薬品(償還率 100%)、主要
上市される前と後の各ライフステージに合わせた認
または重要な医療上の有用性(SMR)(償還率
可手続きにより、革新的な医薬品へのアクセスを促
65%)、中程度の医療上の有用性(SMR)(償還率
進する。 医薬品の開発において、ANSM は臨床試
30%)、低い医療上の有用性(SMR)(償還率
験の段階から関与している。そして、医薬品の利益
15%)に分類される。また、医療費控除の制度で
とリスクの評価に基づき、国レベルで販売承認
は、健康保険制度によって払い戻される医薬品から
(MA)を発行し、使用中の安全性を監視することで
0.50 ユーロの超過分が差し引かれる。医療費超過
その活動を継続する。最後に、一般市民や医療関
分の金額は、年間および 1 人あたり 50 ユーロを上
係者に向けた医薬品の広告を管理する。
限とする。
医療用医薬品分類 1)
フランスにおける医薬品の分類は連帯・保健省
ジェネリック医薬品のある医薬品においては、第
三者支払制度があり、ほとんどの薬局で利用できる
診療提供総局(DGOS:DirectionGénérale de l’Offre
12)
de Soins)及び同社会保障局(DSS:Direction de la
。
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