◆Medicaid

事業者（PBM）に対して保険者が支払を行う。

・Pharmacy Pricing37）
・第 6 段階（薬剤給付管理事業者（PBM）と製薬企

・National Average Drug Acquisition Cost

業の間での価格・リベート交渉）

(NADAC) weekly reference data from November

薬剤給付管理事業者（PBM）は、保険者の償還

2013 to current week38）

業務代行、フォーミュラリーの作成、薬剤使用評価

◆VA（VA：Veterans Affairs ナショナルフォーミュ

等を主業務としているため、外来処方薬の使用動

ラリー）39）

向や流通価格に強い影響力を持っている。FDA が

併せて参考資料として、Formulary reference

新薬を承認すると、当該新薬は、メディケイド以外の

file40）を紹介する。本ファイルはメディケアパート D

ほとんどの保険者においてフォーミュラリーへの収

に収載可能な医薬品のリストであり、各保険者は原

載が検討されるが（オープンフォーミュラリー）、必ず

則として、このリストの中から各プランでカバーされる

しも掲載されるとは限らない。したがって、製薬企業

薬剤を選択する。ここでは、合計 6,396 品目（同一

は、保険償還の範囲を定めたフォーミュラリーに自

品目も規格別にカウント）が収載されている（2023 年

社製品を掲載することを主眼として、薬剤給付管理

2 月）41）。

事業者（PBM）と取引価格・リベートについて交渉し
4.薬剤給付（外来）1）、35）、42）

契約を結ぶ。

民間・公的医療保険における医薬品の価格には
・第 7 段階（薬剤給付管理事業者（PBM）と保険者

険者を通してリベートを共有する。保険者に戻す割

以下がある。
（1） AWP （Average Wholesale Price）及び WAC
（Wholesale Acquisition Cost）
AWP （Average Wholesale Price） には法的定義

合は契約時に設定されており、薬剤給付管理事業

はないが、一般に製薬企業希望小売価格（sticker

者（PBM）が獲得したリベートの 85％、90％、もしく

price）と位置づけられている。AWP （Average

は 100％を、保険者に戻す場合もある。ただし、リベ

Wholesale Price）はレッドブック（Red Book）やファ

ートの割合は、治療領域によって異なるため、全米

ーストデータバンク（First Data Bank）などの市販の

中で価格を比較する場合には注意を要する。

医薬品価格リストに掲載されている。 メディケアや

のリベートシェア）
薬剤給付管理事業者（PBM）は、契約している保

民間の薬剤給付管理事業者 （PBM）は、製薬会
(3) 保険償還制度におけるリストブライスの位置付
け 1）
リストプライスは、製薬企業が承認を得て上市する
タイミングですぐに設定されるものを意味し、企業
は戦略的にリストプライスを決定し管理することが
できる。リストプライスの根拠（正当性）を政府に対
して説明することは義務化されていない。米国の市
場で重視されているのは、リストプライス自体より
も、企業と保険者の交渉により決まるネットプライス
である。この交渉に際し、企業はレギュラトリー・ドシ
エを用意し、製品の効用やコスト、場合により（保険
者の要望等により）、費用対効果の分析結果を含
む場合がある。
米国では、保険者が多岐に渡り対応が難しいた

Acquisition Cost）を設定するが、その意思決定には

め、検索可能なサイトを下記に列挙する。

通常、開発コスト、市場での競合環境、その製品の

社との交渉によりディスカウントやリベートを受けて
おり、AWP （Average Wholesale Price）より低い価
格で医薬品を購入している 35）。
一方、WAC（Wholesale Acquisition Cost）（別名
「list price」）は、法的定義を有しており、「米国内に
おいて製薬企業が卸に販売する価格で、ディスカウ
ントやリベートは含まない」とされている。製薬企業
は、法的な規制や政府の干渉などを受けることな
く、独自の方針に基づいて WAC（Wholesale

バリュー（価値）が総合的に考慮される。各会社では

◆Medicare Part B36）

年に 1 回ないし 2 回の頻度で WAC（Wholesale

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