参考資料6 令和4年度厚生労働科学特別研究事業「医療用医薬品・医療機器等の供給情報を医療従 事者等へ適切に提供するための情報システムの構築に向けた研究」(研究代表者:坂巻弘之) (204 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35103.html |
出典情報 | 医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議 供給情報ワーキンググループ(第1回 9/7)《厚生労働省》 |
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る必要がある。その後、医薬品の再検査が行われ
(IQTIG:Institut für Qualitätssicherung und
る。また、BfArM には、承認済みの医薬品に影響を
Transparenz)は、医療制度における法定品質保証
与える変更について通知する必要がある。大幅な
2
のための中央機関である 。
変更は、BfArM による承認後にのみ実施できる。
(2)薬剤給付(カバー):入院、外来、カバーの範
囲、個人負担(民間保険の役割)2)
処方された医薬品の費用は、健康保険基金がほ
医療用医薬品分類 7)、8)
ドイツの医薬品は処方箋医薬品、非処方箋医薬
品、生活改善薬に大別される。薬事法(AMG)によ
とんどを負担している。法定健康保険(GKV)の被
ると、処方箋医薬品は、使用に医学的(または歯科
保険者は、販売価格の 10%、最低 5 ユーロ、最高
的)監視が必要な場合、処方の対象となる。医師の
10 ユーロの自己負担をしなければならない。18 歳
処方なしに使用された場合、意図した通りに使用し
未満の場合は自己負担が免除される。自己負担額
ても健康を害する可能性がある医薬品、相当程度
は、生活費として年間総収入の最大 2%(慢性疾患
誤用されることが多い医薬品、一般に知られていな
被保険者は 1%)までという制限がある。管轄の健
い作用を有する物質または物質の調製物を含む医
康保険基金は、負担限度額に達しているかどうかを
薬品も含まれる。医薬品処方規則(AMVV:
確認しなければならない。被保険者は健康保険基
Arzneimittelverschreibungsverordnung)により、さら
金に申請書を提出しなければならない。
に詳細が規定されている。抗生物質、糖尿病治療
薬、抗がん剤など重要な医薬品等、処方箋医薬品
医薬品の調剤価格は「薬価条例」によってどこで
は、原則として薬局でしか購入できない。また、強力
も一律であると定められている。医薬品の価格は、
な鎮痛剤などの麻薬や大麻を原料とする医薬品
原則として製薬会社が自ら決定する。健康保険組
は、特別な麻薬処方箋で処方する必要がある。
合は、医薬品のコストを抑えるために、医師が処方
しない限り、組合員が処方してよい医薬品を決めて
非処方箋医薬品は、副作用が許容範囲内、また
いることが多い。そのため、薬剤師が突然、例年と
は既知のレベルであるため、医師または歯科医師
異なるメーカーの医薬品を調剤することがある。
の監督なしに使用することができる医薬品である。こ
2020 年には、法定健康保険(GKV)で処方される
れらは、薬局以外でも購入できるものと、薬局での
全医薬品の量のうち、ジェネリック医薬品が占める
み購入できる薬局義務医薬品がある。薬局義務医
割合が 79%となった。健康保険組合は、特にジェ
薬品には、特に風邪薬や頭痛薬の大半が含まれ
ネリック医薬品について割引契約を締結することが
る。
できる
病気や苦しみ、身体的な傷や病的な訴えの解消
や緩和以外の目的のみを目的とした医薬品(入浴
4. 薬事承認と外来償還価格
薬事承認 6)
BfArM は、人用医薬品の承認機関である。血
剤、消毒薬など)は、薬事法(AMG)または薬局で
のみ入手可能な医薬品及び一般用医薬品に関す
清、ワクチン、検査アレルゲン、検査血清、検査抗
る省令(AMVerkRV:Verordnung über
原、および血液製剤は、ポール・エーリヒ研究所
apothekenpflichtige und freiverkäufliche
(PEI)によって承認されており、動物用医薬品は連
Arzneimittel)に明示されており、これらは薬局だけ
邦消費者保護および食品安全局によって承認され
でなく、ドラッグストアやスーパーマーケットでも購入
ている。医薬品は薬事法(AMG:Arzneimittegesetz)
することができる。
に基づいて承認される。承認は、5 年間に制限され
非処方箋医薬品の価格は、国によって固定され
ており、延長するには、申請書を BfArM に提出す
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