社会保障 (132 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20241113zaiseia.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(11/13)《財務省》 |
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○ 就労継続支援A型(利用者と雇用契約を締結)は一般就労への移行支援が含まれるサービス。しかし、一般就労への移行割合が0%
の事業所が半数以上。加えて、一般就労を希望する者の割合が2割未満であることや、サービスの利用申請にあたり一般就労を
検討していない自治体の割合が4割強であることを踏まえれば、利用者は適切なサービス選択を行うことができていない可能性。
○ 就労継続支援A型は、助成金等を目当てにした事業所開設が行われているとの指摘もあるところ、事業活動収入として計上されて
おらず、経営実態調査において勘案されていない可能性がある助成金等を加味すると収支差が改善。
◆一般就労への移行割合(注) (有効回
答数:1,028か所)
3%
5%
0%
10%
0%超~5%未満
5%~10%未満
17%
54%
10%~15%未満
15%~20%未満
11%
20%以上
(出所)財務省「予算執行調査」(令和6年10月公表)
(注)令和5年度中の一般就労への移行人数を事業所の登録人
数で割って算出している。
◆一般就労への希望割合及び令和5年度における一般
就労への移行割合(注)
(有効回答数:1,028か所)
一般就労への希望割合
18.7%
一般就労への移行割合
5.1%
◆就労選択支援サービス(令和7年10月1日施行)の概要
○ 障害者本人が就労先・働き方について、より良い選択ができるよう、就労継続支援
を利用する意向を有する者等を対象に就労アセスメントの手法を活用して、本人の希
望、就労能力や適性等に合った選択を支援。
(注)全事業所(1,028か所)の一般就労への希望人数及び移行人
数の総合計を利用者数の総合計で割って算出している。
◆市区町村における利用者から就労系新規サービス利用の
申請がされた際の一般就労検討状況
(有効回答数:1,173か所)
一般就労への移行を検討している
665(56.7%)
一般就労への移行を検討していない
508(43.3%)
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(抄)
第5条
14 この法律において「就労継続支援」とは、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者及び通常の事業所に雇用されている障害者であって主務省令で定める事由により当該事業所での就労に必要な知識及び能力の向上のための支
援を一時的に必要とするものにつき、就労の機会を提供するとともに、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の主務省令で定める便宜を供与することをいう。
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(抄)
第194条 指定就労継続支援A型事業者は、公共職業安定所での求職の登録その他の利用者が行う求職活動の支援に努めなければならない。
2 指定就労継続支援A型事業者は、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター及び特別支援学校等の関係機関と連携して、利用者の就労に関する意向及び適性に応じた求人の開拓に努めなければならない。
福祉事業で公費(自立支援給付費,特開金等)という安定した収入があるため,金融機関からの融資が受けやす
かった。また,別法人を立ち上げれば,融資を受けやすく,新たな法人で事業所を開設していった。
◆経営実態調査に含まれていない可能性がある助成金等を考慮した
令和5年度の事業活動収支差率(有効回答数:1,028か所)
20.0%
11.9%
※特開金とは、ハローワーク等の紹介により障害者等を継続して雇用する事業主に対して支給される「特定求職者雇用開発助成金」のこと。
(出所)就労継続支援A型事業所に係る検証報告書(2019年6月 倉敷市)
10.0%
厚生労働省によると、導入当初から企業が運営する事業所を中心に、給付金や助成金を目当てにろくに事業を行わな
いケースが横行。閉鎖と開設を繰り返して障害者1人につき数百万円の助成金を不正に得ていた事業者も確認されたという。
0.0%
(出所)2018年6月22日 読売新聞 障害者雇用事業所「火の車」
13.8%
助成金等を考慮しない場合
助成金等を考慮した場合
(出所)財務省「予算執行調査」(令和6年10月公表)
【改革の方向性】(案)
○ 障害者の方々の雇用の受け皿となっていることにも留意しつつ、次期報酬改定に向けて一般就労への移行をより一層加味したメリ
ハリのある報酬体系となるよう検討すべき。加えて、来年10月施行の就労選択支援サービスの適切な利用がなされるようにすべき。
○ 次期報酬改定に向けて、経営実態調査における助成金等の取扱いについて、同調査における記載要領において明示的に示すな
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ど、助成金等が適切に勘案されるようにすべき。