社会保障 (67 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20241113zaiseia.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(11/13)《財務省》 |
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医師偏在対策
○ 医師偏在対策のための経済的インセンティブについては、医師少数区域での勤務を促す財政上の支援に加えて、新たな診療報酬上のディ
スインセンティブ措置を組み合わせることが有効と考えられる。 このことは、メリハリの効いた政策誘導という観点のみならず、医師少数区域へ
の財政支援を継続的に実施していくに当たり、国民負担を軽減する観点からも重要。
○ 具体的には、客観的な基準に照らして、ある地域の特定の診療科に係る医療サービスが過剰であると判断される場合には、需要の掘り起
こしが発生しているとみなし、当該医療サービスを「特定過剰サービス」として減算の対象とすることが考えられる。
○ ただし、一律の減算は必ずしも適当ではないと考えられることから、特定過剰サービスを対象とした(診療科ごとの)アウトカム指標を設定・
評価した上で、当該評価においてアウトカムが良好と判定された場合には、付加価値を適正に生んでいるとみなし、当該減算措置の対象
から除外するといったことも考えられる。なお、「かかりつけ医機能」やNDBデータをアウトカム指標の設定・評価に活用することも考えられる。
◆ 「特定過剰サービス」における減算(イメージ)
A区/X科
◆ 医療機関の機能の評価を行っている例
《病院機能評価(公益財団法人 日本医療機能評価機構)》
特定地域の特定診療科について、アウトカム指標を
【評価対象領域(4領域)】
設定の上、第三者等によりアウトカムを評価・公表。
第1領域
【アウトカム指標を満たさない場合】
「特定過剰サービス」に該当すると判断され、かつ、
アウトカムが良好と言えないことから、当該医療機関
における診療報酬1点単価の引下げや、診療報酬
上の減算を行う。
【都道府県に報告されるかかりつけ医機能の内容】
令和7年度から始まる「かかりつけ医機能報告制
度」では、地域医療の質の向上の観点から、「日常
※ A区でX科の医療サービスが過剰
的な診療を総合的かつ継続的に行う機能」(1号
となっている状況
機能)を有する医療機関に対し、「通常の診療時間
外の診療、入退院時の支援、在宅医療の提供、介
アウトカム指標を満たさない医療機関 護等と連携した医療提供」(2号機能)の報告を
求めることとされている。
アウトカム指標を満たす医療機関
【患者中心の医療の推進】
第2領域
【良質な医療の実践1】
第3領域
【良質な医療の実践2】
○ 主に患者の安全確保や倫理面などに
対する病院組織の検討内容、意思
決定といった基本的な姿勢などを確認
○ 主に病棟での患者への診療・ケアの実
践状況などを様々な視点から確認
○ 主に各部門・各部署の機能の発揮状
況や取り組み状況などを確認
第4領域
○ 主に病院全体の基盤となる病院組織
の運営・管理状況などを確認
【理念達成に向けた組織運営】
(出所)公益財団法人 日本医療機能評価機構 HPより
【改革の方向性】(案)
○ 実効性ある医師偏在対策のためには、診療報酬上のディスインセンティブ措置が不可欠。適切なアウトカム指標導入とセットで、
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「特定過剰サービス」に対する減算措置を導入すべき。