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社会保障 (81 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20241113zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(11/13)《財務省》
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高額医療費負担金の見直し

保険者機能

○ 国民健康保険制度における高額医療費負担金は、高額な医療費(レセプト1件80万円超)が発生した保険者の財政運営の不安定化を
緩和する観点から必要とされてきた制度であり、国民健康保険制度の保険料水準が納付金ベースで統一されれば、各市町村で生じる医療費
の変動は都道府県内の全体でシェアされ、財政負担は平準化されることになる。
○ 医療の高度化や薬剤費の上昇を背景にして、医療費全体で見ても、高額レセプト対象の医療は増加傾向が続いていることも踏まえれば、元来、
小規模な市町村国保を想定して発展した制度である高額医療費負担金は抜本的な見直しを検討すべき時期に来ていると考えるべきであり、
このことは、今後、各保険者によって医療費適正化の取組が十全に実施されるようにする観点からも重要と考えられる。
◆国民健康保険における高額医療費負担金のイメージ

◆高額医療費負担対象額及び国保医療給付費に占める割合の推移

高額医療費負担金 特別高額医療費共同事業

(億円)
4,000
市町村国保医療給付費に占める割合

3,500

3,000

1/4負担

国庫
都道
補助
府県
1/4負担 1/4負担

3,393
3,152
3,023
2,966

公費
調整交付金(国)
定率国庫負担
都道府県調整交付金

2,500

3.0%

2,016
2,155

420万円

200万円

1,906

2,020
1,885

2.9%2.9%

2.1%
1,500

2,368
2,249

3.6%
3.4%
3.2%3.2%

3.0%
2.9%
2.8%
2.7%

2.4%2.4%

3,631
3,5073,4783,565

4.2%

2,769
2,578

2,000

3,884
3,795

3,877

高額医療費負担対象額

4.6%

4.5%
4.1%
4.3%4.3%

4.1%
3.9%4.0%

3.6%

3.1%

2.6%

2.1%

1,117

保険料

80万円

1,000

1.6%

※ 「高額医療費負担対象額」は、高額医療費負担金(国費)から国費負担割合で割り戻して算出。平成29年度までは「国民健康保険事業年報」集
計表のデータの高額医療費共同事業の国庫支出金による。ただし、平成14年度は共同事業交付金の金額。平成30年度からは厚生労働省保有の高
額医療費負担金(国費)の交付決定額による。
※ 「国保医療給付費に占める割合」は、「高額医療費負担対象額」÷「国保医療給付費」で算出。平成19年度以前の国保医療給付費は「国民健康保
険事業年報」集計表の保険給付費を基に算出。

【改革の方向性】(案)
○ 遅くとも令和12年度には全都道府県で達成されることが期待される保険料水準の統一(納付金ベース)により、国民健康保険
の高額医療費負担金の本来の役割・意義は没却することになることから、その廃止も含め、抜本的な見直しを早急に検討すべき。 80